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犬を撫でる時のポイントとは?撫でられて喜ぶ場所と嫌がる場所も紹介

犬を見ていると、つい触れたくなり「撫でたい!」という感情になる方も多いでしょう。

しかし、犬を撫でようとした時に「怖がって避けられたり、威嚇されて吠えられた」という経験はありませんか?

実は、犬にも撫でられて「喜ぶ場所・嫌がる場所」「喜ぶ撫で方・嫌がる撫で方」があります。

そこで今回は「犬を撫でる時に抑えておきたいポイント」を徹底解説していきます。

この記事を参考にしながら、犬との関係を深めましょう!

この記事を読んでわかるポイント

  • 犬が撫でられて喜ぶ場所・嫌がる場所がわかる
  • 犬が喜ぶ撫で方・嫌がる撫で方がわかる
  • 初対面の犬を撫でる時のマナーがわかる

犬が撫でられると喜ぶ3つ理由とは

フレンチブルドッグ 撫でる

犬を撫でると、尻尾を振ったり嬉しそうな表情を見せてくれることがあります。

しかし「犬が撫でられると喜ぶ理由」を知っている方は多くないでしょう。

そこで、ここからは犬のことを深く知るために「犬が撫でられると喜ぶ理由と心理」を紹介していきます。

3つの理由

  • リラックス効果
  • マッサージ効果
  • 痒い場所を掻いてもらえる

1.リラックス効果

犬同士の愛情表現の1つに「顔を舐めあう」という行為がありますが、人間が犬を舐めることはできません。

この行為は「敵意はありません」「あなたのことが好き」という意味があります。

しかし、舐めることができない人間は、舐める代わりに「撫でる」ということで、上記のようなことを伝えます。

また、犬は「人間は舐めない」ということを理解しており、代わりに「撫でられる=敵意がない」と認識しています。

そのため、飼い主さんに撫でてもらうことで安心し、リラックス効果が期待できます!

2.マッサージ効果

人間がマッサージをされると気持ちいいと感じるように、犬も撫でられると気持ちいいので喜びます。

また、撫でることで気持ちいいだけではなく「血流がよくなる」効果も期待できます。

しかし、人間と同じような力加減で撫でてしまうと、犬にとっては強すぎる場合があるので、様子を見ながら行いましょう。

3.痒い場所を掻いてもらえる

「痒い!」と感じた時、人間は手を伸ばして掻くことができますが、犬はそれができません。

口周り・首の後ろ・顎の下など、痒いのに自分で掻くことができないので、我慢している時もあります。

そんな時に、飼い主さんに痒い場所を搔いてもらうことができれば、犬もスッキリするでしょう。

犬が撫でられると怖がる2つの理由とは

犬怯える

撫でられると喜ぶ犬ばかりではなく、反対に怖がってしまう犬もいます。

怖がっている犬に、無理やり撫でようとしてしまうと、反対に関係が悪くなってしまう可能性が高いです。

そんな状況を避けるためにも「犬が撫でられると怖がる理由」を理解して、それぞれの犬に合った接し方を考えましょう。

2つの理由

  • 恐怖心・警戒心が強い
  • トラウマになる出来事があった

1.恐怖心・警戒心が強い

人間と同じように、犬にもそれぞれの個性があり、性格も異なります。

そのため「恐怖心」「警戒心」が元々強い性格の犬も存在します。

このような犬は、初対面の人だけではなく、飼い主さんにも心を開くまでに時間がかかる場合があります。

また、犬を無理やり撫でようとすると、恐怖心から噛んでしまったり吠えて威嚇してしまう犬もいます。

恐怖心が強い犬を撫でたい場合は、自分から近づくのではなく、犬から寄ってきてくれるのを待ちましょう。

老化が始まり、視力や聴覚が弱くなってきている犬は、人間が近寄ってきていることに気づいてない場合があり、急に触れられるとビックリしてしまいます。

そのため、死角から近寄ることは避け、声をかけながらゆっくり横から手を出すようにしましょう!

2.トラウマになる出来事があった

過去に「手で叩かれた・暴力をうけた」などの、怖い経験をしたことがある犬は「手=恐怖」と認識している場合があります。

1度トラウマになってしまうと、犬は忘れることができません。

そのため、撫でようとした手に反射的に怯えてしまい、噛んで威嚇したり避けようとします。

トラウマを抱えている犬には、無理に触れようとせず、まずは距離感を保ちながら優しく声をかけるところから始めましょう!

犬が撫でられると喜ぶ場所

犬嬉しい表情

犬は「撫でてもらえればどこでも嬉しい」というわけではありません。

撫でられると喜ぶ場所とコツを理解することで、さらに犬との関係を深めることができるでしょう!

喜ぶ5つの場所

  • 顎の下
  • 耳の付け根・後ろ
  • 首の後ろ
  • 尻尾の付け根
  • 眉間・おでこ

1.顎の下

犬の顎の下を撫でると、目を瞑って気持ちよさそうな顔をする犬が多いです。

そのため、理由はわからないが知らず知らずのうちに、顎の下を撫でていたという飼い主さんも多いでしょう。

犬の喉仏の両サイドには「人迎」というツボがあり、そこを温めたり少し刺激することで、犬の免疫力が上昇しリラックス効果が期待できるといわれています。

また、そのツボには「自律神経を整える役割がある」ともいわれているので、良いこと尽くしの場所です。

しかし、撫でる力が強すぎると、犬はむせて苦しくなってしまうので「手のひら全体や手の甲を使って優しく胸の方になで下ろす」ことを意識して行ってください。

2.耳の付け根・後ろ

犬は自分で、耳の付け根や後ろを搔くことはできません。

脚で掻いている犬もいますが、体力を使う至難の業です。

耳の周辺にはたくさんのツボが集まっており、そこを刺激することで「リラックス効果・血行促進の効果」が期待できます。

また、犬がかかりやすい「外耳炎」も、撫でる時に一緒にチェックできるので、健康管理にも繋がります。

耳の中を触られることを嫌う犬も多いので、触れる時は耳の付け根や後ろ側を優しく撫でましょう!

3.首の後ろ

人間に多いのは「肩凝り」ですが、犬は肩で頭部を支えているわけではなく、前足を上下に動かすこともないので、肩凝りとは無縁です。

しかし、その代わり、犬が1番凝りやすい箇所は「首」です。

人間は頸椎に頭部を乗せていますが、犬は首の筋肉で頭部を持ち上げなければなりません。

そのため、とくに首を重点的に、撫でながら念入りにマッサージしてあげましょう。

しかし、力の入れすぎは逆効果なので、力加減には注意が必要です。

4.尻尾の付け根

背中に繋がっている尻尾の付け根は、よく動かす場所なので凝りが溜まっています。

犬の腰と尻尾の中間地点には「腰百会」というツボがあり、それを刺激することで身体のバランスが整うといわれています。

軽くトントンと叩いたり、少し力を加えてマッサージしたり、撫でてあげると喜びます。

筆者の愛犬は「もっと撫でて!」とお尻を手に当てて、アピールしてきます!

5.眉間・おでこ

眉間やおでこを撫でられると、犬はうっとりしてしまいます。

しかし、眉間は急所でもあるので、急に触るとビックリしてしまう可能性があります。

そのため、眉間やおでこを撫でる時は、声をかけながらゆっくりと手を差し伸べましょう。

犬が喜ぶ撫で方のポイント

飼い主に寄り添う

犬が撫でられて喜ぶ場所は、理解していただけたでしょうか?

喜ぶ場所を理解できたなら、次は「犬が喜ぶ撫で方」について説明していきます。

このポイントを知ることで、さらに犬に喜んでもらえる撫で方をマスターできるはずです!

3つのポイント

  • 犬から近寄ってくるのを待つ
  • 最初は優しく触れる程度の力加減
  • 犬の反応を確かめる

1.犬から近寄ってくるのを待つ

前述したように、撫でられたり触れられることに恐怖心を抱いてしまう犬もいます。

そのような犬に、始めから頭上に手を伸ばし撫でようとすると、怯えてしまい近寄ることも難しくなってしまう可能性があります。

そのため、始めて触る時は、犬の顔の下から手を伸ばし、手の平を差し出しましょう。

そして、こちらに犬が自ら近寄ってきてくれるのを待ちましょう!

2.最初は優しく触れる程度の力加減

犬が近寄ってきてくれたことが嬉しくて、最初から力いっぱい撫で回したりしていませんか?

そんな撫で方を好む犬は少なく、大半の犬は「ちょっと嫌な気持ちだけど飼い主さんが喜んでいるなら我慢しよう」と思っていることが多いでしょう。

犬が心地いいと感じる撫で方は、最初は優しく触れる程度で、慣れてきたら徐々に力を加えていくという撫で方です。

始めから、犬を力強く撫でることは、ストレスにも繋がる可能性があるので絶対にやめましょう!

3.犬の反応を確かめる

犬を撫でていると、目を瞑ったりウトウトしてくる時があります。

また、撫でられて気持ちいいと感じる場所を押し付けてアピールしてくることも・・・

犬が「気持ちいい」と感じる場所を重点的に撫でることで、犬はとても喜びます。

犬によって、気持ちいいと感じる場所はさまざまなので、反応を確かめながら「犬のお気に入りポイント」を見つけましょう!

犬が撫でられると嫌がる場所

犬白黒

上記では「犬が撫でられて喜ぶ場所」を解説しましたが、ここからは反対に「犬が撫でられると嫌な場所」を紹介していきます。

犬が撫でられたくない場所は、犬の急所や神経・ツボなどが集まっている場所です。

しかし、動物病院やトリミングを行う時に、どうしても触れなければならない時があります。

そのため、少しずつ幼い頃から、身体全体に触る練習を行うことをおすすめします。

犬が撫でられると嫌な場所は以下の通りです。

犬が撫でられると嫌な場所

  • 足先・指の間
  • お腹
  • 尻尾
  • お尻
  • 目の周り
  • 口回り
  • 耳の中

犬が以下のような「嫌がる素振り」を見せたら、無理に触らないようにしましょう!

嫌がっているサイン

撫でられた場所を振り返って確認しようとする

撫でている手を噛もうとする

撫でている手を避けようとする

犬が嫌がる撫で方

犬横向き

上記では「犬が撫でられると嫌がる身体の場所」を説明しましたが、ここから紹介する「犬の嫌がる撫で方」にも気を付ける必要があります。

「犬が嫌がる撫で方」を理解し、今まで行ってきた犬の撫で方を見直しましょう!

犬が嫌がる4つの撫で方は以下の通りです。

4つの撫で方

  • 犬の毛並みに逆らって撫でる
  • 犬が敏感に感じる場所にいきなり触れる
  • タイミングを考えずに撫でる
  • 犬が背中を向けている時に急に撫でる

1.犬の毛並みに逆らって撫でる

犬を撫でる時は、犬の毛並みに沿って優しく行いましょう。

犬の毛並みに逆らって撫でてしまうと、不快感を抱きストレスが溜まってしまう可能性があります。

また、犬が「興奮しやすくなる」ともいわれているので、絶対にやめましょう。

2.犬が敏感に感じる場所にいきなり触れる

前述したように、犬にも触れられると「敏感に感じる場所・不快に感じる場所」があります。

もちろん、動物病院やトリミングの場面を考えると、身体全体に触れられるようになった方がいいでしょう。

しかし、犬が嫌がっているのに無理やり触る必要はありません。

無理やり触ることによって、トラウマになったり、犬との関係が壊れる可能性もあります。

慎重に様子を見ながら、少しずつ犬の身体全体に触れるようになりましょう。

3.タイミングを考えずに撫でる

犬を撫でる時はタイミングを考えてあげましょう。

食事中・睡眠中・遊んでいる時・興奮している時に犬を撫でることは避けましょう。

犬の寝顔はとてもかわいいので、つい撫でたくなる気持ちはよくわかります。

しかし、睡眠中の安心しきっている状態の時に、急に撫でられるとビックリしてしまいます。

また、食事中の犬に手を出すと、エサを横取りさせると勘違いして、噛みついてしまう可能性があります。

そのため、撫でる時は犬が食事を終えて、落ち着きがある状態になってから触れるようにしましょう!

4.犬が背中を向けている時に急に撫でる

私たち人間も、後ろから急に肩をトントンと叩かれるとビックリしてしまいます。

犬も同じように、後ろから急に撫でられると驚いてしまいます。

犬を驚かさないためには、犬の名前を呼び、後ろにいるということを教えてあげましょう!

初対面の犬を撫でる時のマナー

犬散歩交流

犬を飼っていると、散歩している時やドッグランに行った時などに、初対面の犬を撫でる機会が多くあります。

そんな時、初対面の犬と飼い主さんに、思いやりをもって接していますか?

初対面の犬と飼い主さんに対するマナーを理解することで、よりよい交流をすることができます。

そこで、ここからは「知っておくべき初対面の犬と飼い主さんへのマナー」について紹介します。

1.まずは飼い主さんに挨拶をする

1番初めに行うことは、飼い主さんに挨拶をすることです。

飼い主さんに挨拶をして、撫でたい場合は「撫でてもいいですか?」と許可を取りましょう。

許可をとらずに急に手を出してしまう方がいますが、犬が興奮して噛んでしまったり、威嚇して怖がってしまう場合があるので絶対にやめましょう。

また、飼い主さんに許可を得た場合でも、その日の犬の気分や状況によって、嫌がってしまう時も多くあります。

そのような場合には、無理やり触れたりせず、距離をとって様子を伺いましょう。

2.犬の名前を呼び自分の匂いを嗅いでもらいましょう

犬に初めて触れる時は、まず優しい声で犬の名前を呼びましょう。

そして、反応を示してくれたら、犬と同じ目線になるようにしゃがんで、握りこぶしを作ります。

注意

ここで、握りこぶしではなく「手の平」を出すと、万が一、噛まれた時に柔らかいので犬の歯が奥まで貫通してしまう可能性があるので危険です。

握りこぶしの甲の方を、犬の鼻先に差し出し、匂いを嗅いでもらいましょう。

匂いを嗅いでもらう時は、無理やり犬に押し付けるのではなく、犬から近寄って来るのを待ちましょう。

3.犬が目で確認できる場所から触る

恐怖心・警戒心が強い犬は、初対面の人が手を出すと後ろ足を踏ん張ったり吠えたりしますが、このような行動がみられなくなったら、いよいよ犬を優しく撫でましょう。

撫でる場所は、犬が目で確認できる場所「顎・頬・胸」あたりを撫で、嫌がっていないか反応を確かめます。

人慣れしている社交的な犬なら、お腹や頭を触らせてくれますが、恐怖心・警戒心が強い犬に、急に触れようとすると犬の「トラウマ」になってしまう可能性があります。

そのため、始めて犬を撫でる時は「犬が目で確認できる場所」から撫でるようにしましょう!

愛情をもってたくさん愛犬を撫でてあげよう!

芝生で撫でる女性

おさらい

  • 犬が嫌がる素振りを見せたら無理に撫でない
  • 犬が撫でて喜ぶ「お気に入りの場所」を見つける
  • 初対面の犬を撫でる時はマナーを守る

犬を撫でることで、もちろん犬も喜んでくれますが、私たち人間もとても癒され幸せな気持ちになります。

この記事を参考にしながら「撫でる場所・撫でるタイミング」のポイントを抑えることで、さらに犬との関係が深まるはずです。

しかし「全ての犬が撫でられることが嬉しいわけではない」ということを頭に入れ、犬が少しでも嫌がる素振りを見せたら、撫でるのを辞めましょう。

それぞれの犬に適した接し方を考え、犬との交流を楽しんでください!

  • この記事を書いた人

りーちゃん

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