愛犬の表情から「愛犬の感情や気持ち」が、なんとなくわかるという飼い主さんも多いでしょう。
筆者の愛犬も、散歩の時やおもちゃで遊んでいる時に、口角を上げて笑っているように見えるので「嬉しい気持ちなのかな?」と感じる時があります。
実は、犬も人間と同じように、表情や体全体を使って自分の感情を表現することができます。
その表情などから、犬の気持ちを理解することができたら、さらに信頼関係を深めることができるでしょう。
そこで今回は、表情が豊かな犬種5選の紹介と、犬の表情などから表情を読み取るポイントを徹底解説します!
この記事を読んでわかるポイント
- 表情が豊かな犬種5選の特徴がわかる
- 犬の表情から感情を読み取るポイントがわかる
- 犬の尻尾の振り方から感情を読み取るポイントがわかる
表情が豊かな犬種5選
ここからは、犬の中で「とくに表情が豊かな犬種5選」を紹介します。
表情が豊かな犬は感情がとても分かりやすいので、犬を飼ったことがない初心者の方でも飼いやすいでしょう。
「犬をこれから飼おうかな?」と検討している方は、参考にしてみてはいかがでしょうか?
表情が豊かな犬種5選
- サモエド
- シベリアンハスキー
- フレンチブルドック
- ゴールデンレトリバー
- コーギー
1.サモエド
サモエド | |
体高 | 48㎝~60㎝ |
体重 | 19㎏~30㎏ |
毛色 | ピュアホワイト・ホワイトビスケット・クリーム |
特徴 | 笑っているように見える「サモエドスマイル」 |
直立した耳の形「ブリック・イヤー」 | |
豊富な皮下脂肪 |
サモエドは、社交的で温厚、人懐っこく攻撃的な面もないので、とても飼いやすくしつけがしやすいといわれています。
ボール遊びや引っ張り合いなども大好きですが、辛抱強く温厚な性格なので、子供の遊び相手に理想的な犬種です。
サモエドを迎え入れるためにかかる費用は「約30万円~40万円」で、真っ白な被毛のメスはとくに高い費用がかかるといわれています。
平均寿命は「12歳前後」で、遺伝性疾患になる可能性が少ない健康的な犬種です。
サモエドと相性がよさそうな人
- 家にいる時間が長く、サモエドにたくさん構ってあげることができる人
- しつけや遊びのメリハリがしっかり付けれる人
- 飼育費用が高くなるので金銭的に余裕がある人
- 体が大きく吠える事もあるので一戸建てに住んでいる人
2.シベリアンハスキー
シベリアンハスキー | |
体高 | 51㎝~60㎝ |
体重 | 16㎏~27㎏ |
毛色 | ブラック&ホワイト・カッパーレッド・チョコレート&ホワイト・ホワイト |
特徴 | 瞳の色「黒」「茶」「青」「黄」「オッドアイ」がある |
しつけが難しい | |
オオカミのようなスタイリッシュな見た目 |
シベリアンハスキーは、見た目とは反して穏やかな性格で、とてもフレンドリーです。
しかし、シベリアンハスキーはペット用に改良された犬種ではないので、他の犬種と比べると少ししつけが難しいといわれています。
社会性が高く、状況判断の能力も優れていますが、根気強くじっくりと時間をかけて、しつけを行う必要があります。
シベリアンハスキーを迎え入れる費用は「約10万円~30万」で、チャンピオン犬から生まれた犬は30万円を超える場合も・・・
平均寿命は12歳前後で、「骨肉腫」「進行性網膜萎縮」「緑内障」にかかりやすい犬種なので、動物病院で定期的に健康診断を受診することをおすすめします。
シベリアンハスキーと相性がよさそうな人
- シベリアンハスキーは集中が続きにくい性格なので、しっかりと根気強くしつけができる人
- 時間と体力に余裕がある人
- 暑さに強くない犬種なので室内で飼える人
3.フレンチブルドッグ
フレンチブルドッグ | |
体高 | 30㎝ |
体重 | 8㎏~15㎏ |
毛色 | フォーン・クリーム・ブリンドル・パイド |
特徴 | 短くてかわいい尻尾 |
コウモリの羽のような形をしている耳 | |
少し大きめの顔 |
フレンチブルドッグは、とても賢く理解力に優れている犬種なので、初心者でも飼いやすい犬種です。
また、吠えたり走り回ることも少ないので、室内犬に向いています。
性格は、とても愛嬌がありマイペースですが、ナイーブな一面もあるので、しつけを行う時は優しく丁寧に行いましょう!
フレンチブルドッグを迎え入れる費用は「約15万円~40万円」と幅広く、被毛のカラーなどによって価格が決められるようです。
平均寿命は10年~14年で、呼吸系の病気になりやすいので短命傾向にありますが、長生きするフレンチブルドックもたくさんいます!
フレンチブルドックと相性がよさそうな人
- 他の犬種に比べてとくに健康管理が重要になるので、ケア&サポートがこまめにできる人
- 他の犬種と比べて医療費が約2倍かかるので経済的余裕がある人
4.ゴールデンレトリバー
ゴールデンレトリバー | |
体高 | オス/56㎝~61㎝ メス/51㎝~56㎝ |
体重 | オス/29㎏~34㎏ メス25㎏~30㎏ |
毛色 | クリーム色・ライトゴールド・ゴールド |
特徴 | とても賢く、飼い主さんに従順 |
大きなクリクリな瞳 | |
口角が上がっているので微笑んでいるように見える口元 |
賢く優しいゴールデンレトリバーは、大型犬の中でとても人気が高い犬種です。
飼い主さんにとても従順なので、とてもしつけがしやすく、コミュニケーションがとりやすい犬種です!
また、散歩や遊ぶことが大好きなので「愛犬と一緒に運動したい!」という方におすすめ!
しかし、大きい体格ですが闘争能力は低く、人懐っこい性格なので番犬には向いていません。
ゴールデンレトリバーを迎え入れる費用は「約20万円前後」で、アメリカ系・イギリス系によって価格が決められるようです。
平均寿命は12年前後ですが、小型犬に比べて老化が早いので7歳の頃から「シニア期」とよばれます。
ゴールデンレトリバーと相性がよさそうな人
- 犬と一緒に運動したりお出かけしたい人
- 毎日最低2時間の運動が必要なので体力に自信がある人
- ボディケアをこまめに行える人
5.コーギー
コーギー | |
体高 | 25㎝~30㎝ |
体重 | 9㎏~12㎏ |
毛色 | 白×茶色・レッド・セーブル・フォーン・ブラック×タン |
特徴 | 丸みを帯びた耳 |
短くてかわいい尻尾 | |
プリプリとしているお尻 |
コーギーは「好奇心旺盛」「活発」「とても賢い」性格で、昔は牧羊犬として活躍していました!
しかし、牧羊犬の名残から、縄張り意識が強く噛んだり吠えてしまう傾向があります。
そのため「コーギーは性格がきつい」といわれることも多いですが、飼い主さんの育て方次第で優しい子になってくれるはずです!
コーギーを迎え入れる費用は「約15万円」ですが、人気の被毛の色だともう少し価格が上がるようです。
平均寿命は約13年と犬の中では平均的。
「椎間板ヘルニア」「股関節形不全」にかかりやすい犬種なので、少しでも異変を感じたら動物病院を受診しましょう!
犬の表情から感情を読み取ろう
犬は、自分の気持ちや感情を表情で示しています。
犬の表情をよく観察することで、犬の気持ちを理解できるようになるでしょう。
ここでは、犬の表情から感情を読み取るポイントと特徴を紹介します。
怒っている時
犬が怒りを表している時の表情は、人間と少し似ています。
歯を剝き出して「う”~」と唸り声をあげているので、とても分かりやすいです。
犬が怒っている時は、無理に構わずに少しそっとしてあげましょう。
この表情をしている時の心の中は「これ以上近寄ってきたら痛い目に合わせるよ!」という気持ちです。
怒っている時の特徴
歯を剥き出しにしている
耳を後ろに倒している
目元と鼻にしわを寄せている
姿勢が前のめりになり尻尾を立てる
前向きに耳を立てている
飼い主さんに甘えたい時
耳を後ろに寝かせながら、明るい表情で飼い主さんに近寄ってきたら「甘えたい」というサインです。
そんな時はたくさん撫でてあげたり、おもちゃを使って遊んであげましょう!
この表情をしている時の心の中は「のんびりしよう」「リラックスしよう」という気持ちです。
甘えたい時の特徴
耳を寝かせて近寄ってくる
目を大きく見開き口角が上がっている
楽しそうに近寄ってくる
落ち込んでいる時
犬も人間と同じように、悲しい時や落ち込んでいる時に「しょんぼり」とした表情をみせます。
犬は、落ち込むと少しの間だけ元気をなくしますが、人間のように食欲不振になったり長時間引きずることはありません。
そのような状態になった時は、体調不良の可能性があるので注意が必要です。
この表情をしている時の心の中は「もう怒らないで」「反省しているよ」という気持ちです。
落ち込んでいる時の特徴
口を閉じている
耳が垂れている
伏し目がちになる
リラックスしている時
犬がリラックスして穏やかな気分の時は、穏やかな表情をしています。
口が少しだけ開いている状態の時は、犬の心が安らいでいるサインなので、満足感に満たされているのでしょう。
この表情をしている時の心の中は「満足」「楽しい」「落ち着くな」という気持ちです。
リラックスしている時の特徴
穏やかな目をしている
耳の幅が広くなっている
口が少しだけ開いている
全身の力が抜けている
不安を感じている時
犬は動物病院や知らない場所に行くと、大きな不安感を抱きます。
あまりに不安をかんじてしまうと、犬にとってストレスになりかねないので、早めに不安を取り除いてあげましょう。
この表情をしている時の心の中は「困ったな」「どうしようかな」「嫌だな」という気持ちです。
不安を感じている時の特徴
目をキョロキョロ左右に動かす
まばたきや目を細めて目が合わないようにする
前向きか左右対称に耳が立っている
口は固く閉じている
怯えている時
雷の音・大きな生活音・大きな犬・病院・車など、犬が怯えてしまう場面はたくさんあります。
犬が怯えている時の表情はとても分かりやすく、体も小刻みに震えている時が多いです。
そのような状態に気が付いたら、すぐに撫でてあげリラックスさせてあげましょう!
この表情をしている時の心の中は「怖いな」「もうやめてほしいな」「どうしようかな」という気持ちです。
怯えている時の特徴
目をゆっくり動かしてまばたきをする
または、まばたきをせずに目を丸くする
口を閉じている
耳を後ろに寝かせている
犬の感情は尻尾からもわかる!
犬の感情は、表情からだけではなく「尻尾」からも読み取ることができます。
ここでは、尻尾の振り方から分かる犬の感情を紹介していきます。
素早く尻尾を振る
犬の尻尾を振る速さで「犬の興奮度合」がわかります。
犬が早く尻尾を振っている時は「興奮度が高く」反対に遅い時は「興奮度は低い」といわれています。
素早く尻尾をブンブン振っている時は、嬉しい時・興奮している時・ワクワクしている状態です。
筆者の愛犬も、散歩に行く前にリードをつけようとすると、この尻尾の振り方をして喜んでいます。
狭い幅で少しだけ尻尾を振る
狭い幅で少しだけ尻尾を振っている時は、相手に「こんにちは」と挨拶をしています。
散歩中に他の犬と会った時に、よく見かける尻尾の振り方です。
また、飼い主さんとふと目が合った時、この尻尾の振り方をしている場合は「ここにいるよ!」というアピールをしています。
犬がこのアピールをしている時は、優しく撫でて構ってあげることで、犬は満足します。
大きく尻尾を振る
犬同士で遊んでいる時に、この尻尾の振り方をすることが多いです。
大きく尻尾を振っている時は「仲よくしよう」「喧嘩はする気ないよ」とアピールしています。
万が一、犬同士で喧嘩に発展しそうになった時でも、どちらかの犬がこの尻尾の振り方をすれば遊びモードに戻ります。
腰と一緒に尻尾を振る
この尻尾の振り方は、自分より立場が上だと認識している相手に向かって見せる動きです。
飼い主さんが家に帰宅した時や、病院やペットサロンにお迎えに行った時に、この尻尾の動きをします。
「幸せ!大好き!」という感情もありますが「もうどこにも行かないで!」という気持ちも含まれているので、少し心が痛くなります・・・
腰を下ろし低い位置で尻尾を振る
この体勢は、相手に対する最大の愛情表現・敬意を表しています。
大好きな飼い主さんには、この体勢をした後に顔を舐めて「大好き」という感情を示す犬も多いです。
水平近くでゆっくり尻尾を振る
尻尾の位置が上でも下でもばければ、犬の気持ちは不安でいっぱいの状態です。
散歩中に知らない犬に出会った時によくする動きで、相手の犬に接する対応が決まると尻尾の動きは変わります。
犬は相手によって接し方を考え、尻尾の動きを変えています。
尻尾を下に垂らして左右に揺らしている
なにも不安なことがない「リラックス状態」の時に、犬はこの尻尾の動きをみせます。
この状態の時の犬は、満足感で満たされています。
犬は笑顔を作れない?
犬は「喜怒哀楽」の「怒」「哀」は表情に出すことがありますが、「喜」「楽」の感情は表情に出すことはないといわれています。
そのため、口角を上げて笑っているように見えるのは、嬉しいからではなく「歯を見せて威嚇している」と考えられています。
もし、犬が自分の感情を全て表情で表せるようになったとしても、人間と同じように口角を上げ笑みを浮かべるようなコミュニケーションの取り方はしません。
また、犬と人間は顔の筋肉の構造が違うので、犬が「笑顔」になることは難しいようです・・・
犬は人間の笑顔を見て覚える
上記のようなことを聞いても、犬を飼っている方からすれば、腑に落ちない話です。
筆者の愛犬も、嬉しい時や喜んでいる時は笑っているように見えるので、あれが笑顔ではないとすれば少し悲しい気持ちになります・・・
しかし、実は先天的に笑顔が作れないだけで、飼い主さんとコミュニケーションをとっていく中で、犬は「笑顔」を覚えて習得します。
飼い主さんがたくさん笑顔で犬に話しかけることで、飼い主さんの真似をして表情の動きを学び「笑顔」を覚えます。
そして「自分がこの表情をすれば飼い主さんが嬉しそうだ」ということを覚え、笑顔を習得します。
結論として「犬は先天的に笑顔を作ることができないが、飼い主さんの笑顔を見て犬も覚える」ということがわかりました。
愛犬の表情を観察しよう!
おさらい
- 犬の表情をよく観察して気持ちを読み取ってあげる
- 気持ちを読み取ることで信頼関係が深まる
- 気持ちを表すのは表情だけではなく体全体からもわかる
犬の表情はとても豊かなので、ずっと見ていても飽きることはありません。
犬は人間のように言葉が話せないの分、仕草や表情・身体の動きをよく観察することが大切です。
また、一緒に暮らすのが長くなるほど、犬の表情から感情を読み取れるようになり、さらに関係も深まるでしょう。
今回の記事を参考にしながら、犬との共同生活を楽しんでください!