愛犬をトリミングに連れて行くと「ひげは切りますか?」と、トリマーさんに質問されたことはありませんか?
筆者も愛犬をトリミングに連れて行った時、上記のようなを質問され「犬のひげは切っていいの?」と不安になりました。
今回は、筆者と同じような疑問を抱いてる方に向けて、犬のひげの役割や切る目的・注意点などを詳しく紹介していきます。
この記事を読んで、愛犬のひげを切るかどうか判断する時の参考にしましょう!
この記事を読んでわかるポイント
- 犬のひげの役割がわかる
- 犬のひげを切る目的と切ってはいけない犬種がわかる
- 犬のひげを切る時の注意点がわかる
- 犬のひげトラブルがわかる
【Contents】
犬のひげの役割
犬のひげは、顎の下に生えている顎ひげの他にマズルの横や上唇、目の上の眉毛の部分にあります。
身体をおおっている体毛よりも太く、奥の方から生えてきています。
犬のひげの役割は以下の通りです。
犬のひげの役割
- 空気の流れを読む
- 獲物を捕まえる時や食べ物を見つける時に場所や動きを判断する
- 空間や幅や物との距離感を掴む
- 体の傾きやバランスを調整する
- 気分を表現する
犬のひげは上記のような感覚器官の役割を持っているので、触覚として視覚が衰えた状態でも周囲の状態を察知することができます。
猫のひげとの違い
単独行動の習性をもつ猫は、自分で自分の身を守る必要があるので周囲の状況に敏感です。
周囲の異変を察知するために、猫はひげの触覚をつねに活用して行動しています。
猫のひげは、小動物を捕まえるために狭い場所に入りこんだり、高い場所でバランスをとったりする時に役立ちます。
そんな大事な役割を持つ猫のひげを切ってしまうと、強い不安を感じたり動作が鈍くなって怪我をしてしまう可能性があります。
そのため、猫のひげは絶対に切ってはいけません。
ねこのひげについて詳しく紹介している記事はこちら
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参考記事猫のひげを保管するとご利益がある?猫のひげについて徹底解説!
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犬のひげを切っても問題はない?
本来、犬のひげには触覚の役割がありますが、嗅覚や聴覚が発達しているので「ひげ」を切っても問題ありません。
しかし、むやみに犬のひげを切る必要はありません。
では、なぜ犬のひげを切る飼い主さんが多いのでしょうか?
以下では、犬のひげを切る目的や切らない方がいい犬種などを紹介していきます。
犬のひげを切る目的
犬のひげを切るほとんどの目的は「見た目を整えるため」でしょう。
「口元をスッキリと見せたい」「可愛い印象にしたい」と考える飼い主さんは、ひげのカットを希望することが多いです。
カットスタイルによりますが、ぬいぐるみのような丸みを帯びた可愛さにしたい人は、ひげを切ると理想に近づけられるでしょう。
反対に、ありのままの自然な姿でいてほしい飼い主さんは、ひげを切らずにそのまま残す場合が多いです。
犬のひげは必ず切る必要はありませんが、飼い主さんの好みに合わせて切るかどうか判断しましょう。
ひげを切らない方がいい犬種
子犬は感覚機能や運動機能が完全に発達していません。
新しい環境に慣れ、飼い主さんとの信頼関係を築くまでは、ひげを切らないようにしましょう。
また、シニア犬になると感覚機能や認知機能が衰えてくるので、ひげを切ることはおすすめしません。
何歳からは切らない方がいいという厳密な年齢はありませんが、愛犬の様子を見ながら判断しましょう。
犬のひげに触れる時の注意点
犬にとって、ひげの周りは敏感に痛みを感じる場所です。
ひげに触れられた時に、1度でも痛い経験をするとトラウマになってしまい、飼い主さんとの関係が崩れてしまう可能性も・・・
そのような状況を避けるためにも、ひげの周りを触る時は慎重に優しく、愛犬の様子を見ながら行いましょう。
また、犬のひげを切る時は、必ずトリマーやグルーマーにお願いしましょう。
素人が行うと、犬が暴れて怪我をする可能性があるので、とても危険です。
万が一、トリミングに連れて行けない状況で飼い主さんが行いたい場合には、トリマーやグルーマーに相談してみるといいでしょう。
犬のひげは自然に抜けるのか
太くしっかり生えてそうな「ひげ」ですが、自然に抜けることはあるのでしょうか?
また、被毛とひげの違いはあるの?と疑問に感じる方も多いでしょう。
以下では、被毛とひげの違いとひげは生え変わるのかについて紹介していきます。
被毛とひげの違い
被毛は皮膚の奥深い場所に毛根があり、1つの毛穴から何本もの毛が密集して生えています。
成長期を迎えると、被毛は毛母細胞が活発に分裂して、角質化することでグングン伸びていきます。
その後は、以下のサイクルを繰り返しています。
①毛母細胞が死んで成長がストップする
②新しく毛母細胞が生まれ新しい被毛を生成する
③古い被毛が脱毛する
一方、ひげは被毛に比べて2倍以上太く、3倍も奥深い体内に埋め込まれています。
ひげは定期的に生え変わる
犬のひげは、他の被毛と同じように一定の周期で生え変わります。
そのため「犬のひげを切ったけどイメージと違った」という場合でも、少し時間が経てば今生えてるひげが抜けて新しいひげが生えてくるので安心しましょう。
絶対に無理に抜いてはいけない
ひげは生え変わるなら「抜いても大丈夫?」と思う方がいるかもしれませんが、無理に引っ張って抜いてはいけません。
ひげの根元には神経や血管が集中しており痛覚もあるので、犬は引っ張られると痛い思いをします。
また、毛穴から出血したり細菌が入って膿んでしまう可能性があるので絶対にやめましょう。
犬のひげトラブル
犬のひげに白髪が混ざっていたり、枝毛などの「ひげトラブル」が起こる場合があります。
以下では、上記のようなひげトラブルについて詳しく紹介していきます。
ひげに白髪が混じる
愛犬のひげに白髪が混じっていることを不安に感じている飼い主さんもいるでしょう。
本来犬のひげには、黒や茶色などさまざまなカラーバリエーションがあります。
なかには、子犬の頃から黒いひげに混じって白髪がある子もいます。
年齢を重ねるごとに、ひげの色が変化してきた場合には「老化現象」なので心配する必要はありません。
しかし、白髪になるだけではなくカールしてきたなら、たんぱく質などの「栄養不足」の可能性が考えられます。
栄養バランスが崩れ血行不良を起こすと白髪の要因になるので、日頃から栄養満点な食事をとるように心がけましょう。
ひげに枝毛が混じる
ひげの周辺を強い力で掻きむしると、ひげが折れたり途中でちぎれたりして枝毛ができてしまいます。
ひげに枝毛が混じっていても、とくに心配する必要はありません。
しかし、頻繁に掻きむしってる場合には、耳ダニや皮膚炎など病気の可能性があるので病院を受診しましょう。
ひげを切ればぬいぐるみのような可愛い顔に
おさらい
- 絶対にひげは無理に抜かない
- 成犬の犬はひげを切っても問題はないが「子犬・シニア犬」は切らない
- ひげに「白髪」や「枝毛」が混じっていても心配はない
(頻繁にひげ周辺を掻きむしっている場合には注意)
この記事で紹介したように、犬のひげは切ってしまっても問題はありません。
ぬいぐるみのような可愛い顔になるので、筆者の愛犬もひげを切っています。
切りたての頃は物足りない感じがして、少し違和感を覚えました。
しかし、見慣れていくうちに、とても可愛く思えてきたので、まだひげを切ったことがないワンちゃんは試してみてはいかがでしょうか?
違う印象の愛犬も楽しむことができますよ♪