キャバリアは、大きな垂れ耳とツヤのある被毛が特徴的で、優雅な外見と愛らしい表情が魅力の犬種です。
とても賢く穏やかでしつけがしやすい犬種なので、飼育経験が少ない方に最適だといえます。
今回は、キャバリアの特徴や性格の傾向、飼育する上での注意点などを詳しく紹介します。
この記事を読んで、キャバリアの魅力をたくさん知りましょう!
この記事を読んでわかるポイント
- キャバリアの特徴や歴史がわかる
- キャバリアの性格の傾向がわかる
- キャバリアを飼育する上での注意点がわかる
【Contents】
キャバリアの特徴
ふわふわな飾り毛とまん丸の目がとてもかわいい「キャバリア」。
以下では、そんなキャバリアの歴史や体の特徴について紹介します。
キャバリアの歴史
キャバリアの正式名称は「キャバリア・キングチャールズ・スパニエル」といいます。
原産国はイギリスで「スパニエル種」に分類されており、日本では一般的に「キャバリア」とよばれています。
「キャバリア」は騎士という意味を持ち、騎士らしく勇敢な雰囲気を醸し出していることから名付けられました。
また「キャバリア」には騎士道精神の持ち主、とくに「女性への礼を尽くす男性」という意味もあります。
この犬種は、優雅で雄々しい気質を持っているということでしょう。
「キングチャールズ」は、イングランド王チャールズ1世・チャールズ2世がこの犬種をとても愛していたことが由来しています。
体の特徴
キャバリアは「小型犬」に分類されていますが、小型犬にしては少し大きなサイズです。
体高 | 30cm~33cm |
体重 | 6㎏~8㎏ |
体長は体高よりも長く、がっしりとした骨格をしています。
平らな額と長めのマズル、まん丸な目で優しそうな表情が人気の理由でしょう。
4色の被毛
絹のような細くサラサラな被毛ですが、あまり長くありません。
また、足元に羽毛に似たふわふわな長い毛が生えているのも特徴です。
キャバリアの被毛には4色あるので詳しく解説します。
ブレンハイム(赤褐色と白)
「ブレンハイム」とはキャバリア特有のカラーで、1番ポピュラーな被毛カラー。
白色を基調に、明るい栗色のマーキングが配置されている毛色のことをいいます。
明るい栗色のまだらは頭部全体に均等にあり、なかでも頭頂部に「ロザンジュ」とよばれるひし形の模様があると価値が高いとされます。
トライカラー(赤褐色・黒・白の3色)
ブラックとホワイトの境目がはっきりしているのが特徴。
両目の上(眉の位置)・頬・耳の裏・足の内側・しっぽの裏側に明るい茶色のタンが入っている被毛カラーのことをさします。
ブラックタン(赤褐色と黒)
基本色は艶のある黒色で、両目の上(眉の位置)・頬・耳の裏・胸・脚・しっぽの裏側などに「タン」とよばれるポイントカラーが入っています。
タンはクリームや明るいブラウン、レッドなどが好ましいとされており、白斑は好ましくないといわれています。
ルビー(赤褐色)
全身が赤茶色(レッド)のみで構成される毛色で、4色のなかで1番珍しい被毛カラーです。
キャバリアの性格の傾向
理想的な家庭犬といわれる「キャバリア」は穏やかでとても優しく従順な性格の子が多い傾向にあります。
攻撃性もないので、他の犬や初対面の人にもフレンドリーに接することができます。
そのため、多頭飼いしている家庭や小さな子供がいる家庭におすすめの犬種です。
人懐っこく甘えたな一面もあり、膝の上に座ることが好きで、人との触れ合いを大切にします。
このような誰にでも人懐っこい性格をしているので「番犬」には向かないでしょう。
基本的に大人しいキャバリアですが、活発で運動が好きな一面もあります。
散歩の時やドッグランでは室内では見れない、新たな面を発揮してくれるでしょう。
また、寂しがり屋な性格なので毎日のスキンシップは欠かさず行ってください。
キャバリアを飼う上での注意点
キャバリアを飼育する上で、注意すべきポイントを紹介します。
以下のことを参考に、愛犬が快適に過ごせるような環境を作ってあげましょう。
室内飼いを徹底する
前述したように、キャバリアは寂しがり屋で甘えん坊な性格をしています。
そのため、飼育する時は必ず「室内」で飼うようにしましょう。
飼い主さんの姿が見えず、コミュニケーションも少ないとストレスを感じてしまいます。
ケージやクレートの設置場所は飼い主さんの姿がよく見えるとことにしましょう。
肥満に気を付ける
食欲旺盛で肥満になりやすい犬種だといわれています。
肥満になると関節に負担がかかって足腰が悪くなったり、さまざまな病気を引き起こす原因になるでしょう。
平均体重の「5㎏~8㎏」を超えている場合には、ダイエットフードに切り替えたり運動量を増やす必要があります。
愛犬の体重を家で測れない方は、動物病院やトリマーさんに測ってもらいましょう。
以下の商品は「低脂肪・高タンパク・豊富なミネラル」を含んだキャバリアにおすすめのドッグフードです。
適度な運動をさせる
活発で遊ぶことが好きな子が多いので、毎日適度な運動をさせるとストレス発散になります。
1日に最低1回か2回、30分程度の散歩に必ず連れて行きましょう。
また、室内遊びではおもちゃを利用して投げたり隠して遊んであげてください。
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室内の温度管理を徹底する
犬は暑さより寒さに強いといわれていますが、小型犬は大型犬より寒さに対する耐性が弱いです。
キャバリアは被毛が長く暑さに弱いので、日本の夏はとても苦手。
適温は「23度~25度」とされているので、エアコンを活用して温度管理を徹底しましょう。
キャバリアの年齢・平均寿命
犬を飼うならできるだけ長く一緒に過ごしたいですよね。
一般的に大型犬に比べて小型犬は長生きするといわれていますが、キャバリアの平均寿命は何歳なのでしょうか?
ここからは、キャバリアの平均寿命は年齢人間換算表を紹介します。
キャバリアの平均寿命
平均寿命は「9〜14年」と、小型犬のなかでは長寿な犬種です。
しかし、心臓に病気を患ってしまう子が多い傾向にあるので、定期的に健康診断を受けることをおすすめします。
キャバリアの年齢人間換算表
一緒に生活しているなかで「この子は人間でいうと今何歳なんだろう?」と気になったことはありませんか?
人間換算年齢を知ることで「もう大人だから食事内容に気を付けよう」「もう高齢だから食事回数を増やそう」などを考えるきっかけになるでしょう。
キャバリアの人間換算年齢は以下のとおりです。
キャバリアの年齢 | 人間年齢換算 | 成長段階 |
3ヶ月 | 4歳 | 子犬 |
6ヶ月 | 7歳半 | 子犬 |
9ヶ月 | 11歳 | 子犬 |
1歳 | 15歳 | 子犬 |
1歳半 | 19歳半 | 子犬 |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | 成犬 |
4歳 | 32歳 | 成犬 |
5歳 | 36歳 | 成犬 |
6歳 | 40歳 | シニア犬 |
7歳 | 44歳 | シニア犬 |
8歳 | 48歳 | シニア犬 |
9歳 | 52歳 | シニア犬 |
10歳 | 56歳 | シニア犬 |
11歳 | 60歳 | シニア犬 |
12歳 | 64歳 | シニア犬 |
13歳 | 68歳 | シニア犬 |
14歳 | 72歳 | 高齢犬 |
15歳 | 76歳 | 高齢犬 |
16歳 | 80歳 | 高齢犬 |
17歳 | 84歳 | 高齢犬 |
18歳 | 88歳 | 高齢犬 |
19歳 | 92歳 | 高齢犬 |
20歳 | 96歳 | 高齢犬 |
引用:キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル犬の年齢加算表 (dog-age.com)
キャバリアがかかりやすい病気・怪我
ここからは、キャバリアを飼うにあたって知っておきたい「かかりやすい病気・怪我」について紹介してきます。
どの犬種にもいえることですが、健康に長生きするためには「早期発見・早期治療」がとても重要です。
そのため「様子がおかしい」と感じた場合には、すぐに動物病院を受診することをおすすめします。
脊髄空洞症(キアリ奇形)
脊髄空洞症とは、脊髄(脳から背骨を通って伸びている細長い器官)に水が溜まり空洞ができる病気です。
その結果、脊髄を圧迫することによって、脊髄の機能障害を引き起こします。
無症状の場合もありますが、一般的に元気がない・歩行障害・酷い時には四肢の麻痺などが現れます。
犬によって症状の出方や進行は異なるので、一概にこの症状と断定することが難しい病気です。
白内障
白内障とは、眼球の水晶体が白っぽく濁り視力が低下してくる病気です。
主な原因は「遺伝的」「加齢」によるもので、症状が進行すると「眼球が白くなる」「物につまづく」「物に当たる」ことが増えるでしょう。
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁とよばれる心臓の弁が閉じなくなってしまい、血液が逆流してしまう病気です。
「咳が出る」「呼吸が荒くなる」「運動を嫌がる」といった症状がみられ、中高齢の犬が発症しやすい傾向にあります。
キャバリアは遺伝的に僧帽弁閉鎖不全症を発症しやすく、1歳~2歳の若齢で発症してしまう子もいます。
気付かない間に進行してしまう場合も多いので、子犬の時期から半年に1回定期健診を受けるようにしましょう。
キャバリアのお手入れ
ここからは、キャバリアを飼育する上で必要な「お手入れ」を紹介します。
以下のことを参考に、愛犬が健康に過ごせるように日頃からお手入れをしましょう。
ブラッシング
キャバリアの被毛はダブルコートで、アンダーコートとオーバーコートの二重構造になっています。
1年に2回換毛期があり、アンダーコートがごっそりと抜け落ちます。
換毛期だけに限らず抜け毛が多い犬種なので、毎日のブラッシングが必要です。
ブラッシングをすることで美しい艶のある被毛を保ち、皮膚の健康維持にも期待できます。
耳のお手入れ
キャバリアは、耳が垂れているので外耳炎や耳の病気にかかりやすい傾向にあります。
そのため、定期的な耳の掃除は欠かせません。
上記のような耳のお掃除グッズを使用して、優しく耳の中を拭いてあげましょう。
犬が暴れてしまう・耳を傷つけそうで怖いという人は獣医師さんやトリマーさんにお願いしてく。ださい
目のお手入れ
クリクリと目が大きなキャバリアは、目にゴミやホコリが入りやすい犬種です。
目に異物が入ったまま放置すると目を傷つける危険性もあります。
そのため、散歩から帰ってきたあとは、動物病院で処方される人工涙液で洗眼してあげるといいでしょう。
キャバリアの値段
キャバリアを迎えるために必要な費用は、およそ15万円前後です。
ショータイプを飼いたい場合は20万円を超えるケースもありますが、ペットタイプであれば15万円前後で迎え入れることができます。
個体差によって値段は異なりますが、価格が高くなる要素は以下の4つです。
価格が高くなる要素
- 血統
- 大きさ
- 被毛のカラー
- 性別
ペットショップやブリーダー、保護犬など多くの選択肢の中から自分と相性が良さそうなキャバリアを迎え入れましょう。
しつけをできるか心配な方には、1歳までのしつけをトータルサポートしてくれる「こいぬすてっぷ」がおすすめです。
優しくて穏やかなキャバリアは家庭犬に最適!
おさらい
- キャバリアは理想的な家庭犬といわれるほど飼いやすい犬種
- 遺伝的な病気になりやすいので子犬の時期から半年に1回健康診断をうける
- ブラッシング・目・耳のお手入れは定期的に行う
とても優しく温厚でしつけがしやすいキャバリアは、初心者の方におすすめの犬種です。
被毛のケアが必要な犬種ですが、一緒に過ごす時間は何にも代えがたい宝物になるでしょう。
大切な家族の一員となる自分にピッタリな子を見つけるまで、焦らずじっくり探してみましょう。