洋猫を代表する「アメリカンショートヘア」は、日本でも根強い人気を誇る猫種です。
クリっとしたアーモンドアイにとても綺麗な被毛の模様を持つアメリカンショートヘアは、とても賢く初心者の方でも飼いやすいといわれています。
ここからは、そんなアメリカンショートヘアの「性格・特徴・必要な費用」について、詳しく紹介していきます。
これからアメリカンショートヘアを家族に迎えようと検討している方は、きっとこの記事が役立つはずです♪
この記事を読んでわかるポイント
- アメリカンショートヘアの歴史・特徴がわかる
- アメリカンショートヘアの性格がわかる
- アメリカンショートヘアを飼育するにあたって必要な費用がわかる
【Contents】
アメリカンショートヘアの特徴
「アメリカンショートヘア」は「アメショー」の愛称で親しまれている人気が高い猫種です。
ここからは、そんなたくさんの人から愛されている「アメリカンショートヘア」の歴史や特徴について紹介していきます。
アメリカンショートヘアの歴史
約400年前、アメリカにイギリスから移民と一緒に「ブリティッシュショートヘア」が、メイフラワー号に乗ってきました。
その「ブリティッシュショートヘアー」がアメリカンショートヘアの祖先だといわれています。
持ち込まれた当時は「ペット」として飼育されてたわけではなく「ネズミ退治」のために飼われていました。
そのため、現在もアメリカでは「マウサー(ねずみ捕り)」や「ワーキングキャット」と呼ばれています。
アメリカの農業が発展すると共に、ブリティッシュショートヘアーの「ネズミ退治」の役目は終わり、飼い猫として愛されるために品種改良を繰り返しました。
そして、1966年に「アメリカンショートヘア」として登録され、日本では1990年代後半から人気が上昇しました。
体の特徴
アメリカンショートヘアは骨太で筋肉質なので、全体的にバランスがいい体つきをしています。
クリクリしたアーモンドアイに、目尻から真っ直ぐ伸びたライン(クレオパトラライン)が魅力的です。
年齢と平均体重
生後3ヶ月 | 1㎏~1.5㎏ |
生後6ヶ月 | 2㎏~3㎏ |
生後9ヶ月 | 3㎏~4㎏ |
成猫 | 4㎏~7㎏ |
メスの平均体重は「3㎏~6㎏」オスの平均体重は「4㎏~7㎏」なので、オス猫の方が大きい傾向にあります。
アメリカンショートヘアは成長スピードが早い猫種ですが、太りやすい体質なので、日頃から「体重管理」を行い、猫の健康を守りましょう!
目の色の種類
アメリカンショートヘアの目の色の種類は以下のとおりです。
- ブルー
- グリーン
- ゴールド
- ヘーゼル
- オッドアイ
被毛のカラーの種類
アメリカンショートヘアの被毛カラーの種類は以下のとおりです。
- ホワイト
- ブルー
- ブラック
- クリーム
- レッド
- シルバーカメオ
- ブルークリーム
- トーティシェル
- チンチラ
被毛の模様
アメリカンショートヘアの被毛の種類は以下のとおりです。
- クラシックタビ―(銀色の地色に黒の縞模様)
- ブラウン・クラシックタビ―(茶色い毛色に黒い縞模様)
- クリーム・タビ―(下地がクリーム色で濃いめの縞模様)
- マッカレルタビー
- パッテドタビー
- ティックドタビー
- トーティシェル
- バイカラー
- トライカラー/キャリコ
- スモーク
- シェーデッド
- 単色
アメリカンショートヘアの性格の傾向
アメリカンショートヘアは綺麗な顔をしているので「クール」な印象を受ける方も多いでしょう。
しかし、アメリカンショートヘアの「性格」は見た目のままなのでしょうか?
ここからは「性格の傾向」について詳しく紹介していきます。
フレンドリーで人懐っこい
飼い主さんや家族に心を開いてくれれば、とても懐いてくれます。
とても温厚で物怖じしない性格なので、環境の順応性も高い傾向にあります。
また、赤ちゃんや他のペットとも仲良くできるので「多頭飼い」にも向いている猫種です。
賢く理解力がある
アメリカンショートヘアは理解力があり、とても賢いので「しつけ」がしやすい猫種です。
飼い主さんが話していることが理解できるといわれており、名前を呼ぶとすぐに反応して返事をしてくれる子もいます!
何か欲求がある時以外にはあまり鳴いたりしないので、集合住宅やマンションなどでも飼育しやすいといえるでしょう。
クールで自由奔放
自立心が強く1人の時間を好む傾向があるので、ずっとベタベタ触ってしまうと猫は不快な気持ちになってしまう可能性があります。
猫が構ってほしい時は自分からすり寄ってくるので、飼い主さんは程よい距離感を保ちながら接するようにしましょう!
活発で好奇心旺盛
前述したように、アメリカンショートヘアは元々「ネズミ退治」をしていたので、運動能力が高く活発な性格をしています。
運動不足になるとストレスが溜まってしまうので、おもちゃで遊んだりキャットタワーを設置するなどして、猫がたくさん遊べるような環境を作ってあげましょう♪
アメリカンショートヘアに必要な1日の食事量
室内で飼育しているアメリカンショートヘアは、太りやすい傾向にあるので「食事の量」には注意が必要です。
幸せそうに食べている姿を見ると、ついついたくさん餌をあげたくなりますが、肥満になると寿命を縮めてしまう可能性があるので危険です。
猫の健康を守るためにも以下のことを参考にして「食事管理」を徹底しましょう!
子猫に必要な1日の食事量
子猫は体をつくるために多くのエネルギーを蓄える必要があります。
生後2ヶ月の子猫の1日に摂取になければならないカロリーは体重1kgに対して「200kcal」だとされており、成猫の約3倍必要になります。
また、生後6ヶ月になる子猫は、成猫の約2倍のカロリーを摂取する必要があるので、子猫の時期は好きなだけ餌をあげましょう!
子猫に必要な1日の食事量は以下のとおりです。
猫の年齢 | 体重1㎏に対して必要なカロリー |
8週齢 | 260kcal |
14週齢 | 200kcal |
20週齢 | 150kcal |
40週齢 | 100kcal |
52週齢 | 80kcal |
成猫に必要な1日の食事量
成猫は餌やおやつを食べすぎてしまうと「肥満」になりやすく、他の病気になるリスクも高まります。
さらに、心臓や腎臓に負担がかかってしまうので、心臓疾患や腎臓疾患を引き起こす可能性も・・・
成猫が必要とする1日の食事量は「体重・運動量」で異なるので、以下の表に飼っている猫を照らし合わせて考えてみましょう!
運動量・猫の状態 | 体重1㎏に対して必要なカロリー |
運動をあまりしない猫 | 70kcal |
標準的な猫 | 80kcal |
活発な猫 | 85kcal |
妊娠している猫 | 100kcal |
授乳している猫 | 250kcal |
アメリカンショートヘアの平均体重は「4㎏~7㎏」なので「320kcal~560kcal」の食事を1日2回~3回に分けて与えるといいでしょう。
アメリカンショートヘアの人間換算年齢・平均寿命
猫の平均寿命は14歳~15歳ですが、アメリカンショートヘアの平均寿命は「12歳~13歳」なので少し短い傾向にあります。
しかし、健康に気を付けて質のいい生活を送れば、それ以上に長生きする猫もたくさんいます。
アメリカンショートヘアの人間年齢換算表
飼っている猫は人間でいうと何歳くらいなんだろう?と疑問に思う方も多いでしょう。
そんな方のためにここからは「アメリカンショートヘアの人間年齢換算表」を紹介していきます。
猫年齢【生後1週目~12ヶ月】
この時期は、人間に例えると「未成年」にあたります。
猫年齢 | 人間年齢換算 |
1週目 | 5ヶ月 |
2週目 | 10ヶ月 |
3週目 | 1歳5ヶ月 |
1ヶ月 | 1歳8ヶ月 |
2ヶ月 | 3歳4ヶ月 |
3ヶ月 | 5歳 |
4ヶ月 | 6歳8ヶ月 |
5ヶ月 | 8歳4ヶ月 |
6ヶ月 | 10歳 |
7ヶ月 | 11歳8ヶ月 |
8ヶ月 | 13歳4ヶ月 |
9ヶ月 | 15歳 |
10ヶ月 | 16歳8ヶ月 |
11ヶ月 | 18歳4ヶ月 |
12ヶ月 | 20歳~21歳 |
猫年齢【2歳~5歳】
この時期は、人間に例えると「成人期」にあたります。
計算式
猫年齢×6+15=人間の年齢
猫年齢 | 人間年齢換算 |
2歳 | 27歳 |
2歳6ヶ月 | 30歳 |
3歳 | 33歳 |
3歳6ヶ月 | 36歳 |
4歳 | 39歳 |
4歳6ヶ月 | 42歳 |
5歳 | 45歳 |
5歳6ヶ月 | 48歳 |
猫年齢【6歳~10歳】
この時期は、人間に例えると「中高年期」にあたります。
計算式
猫年齢×5+20=人間の年齢
猫年齢 | 人間年齢換算 |
6歳 | 50歳 |
6歳6ヶ月 | 52.5歳 |
7歳 | 55歳 |
7歳6ヶ月 | 57.5歳 |
8歳 | 60歳 |
8歳6ヶ月 | 62.5歳 |
9歳 | 65歳 |
9歳6ヶ月 | 67.5歳 |
10歳 | 70歳 |
10歳6ヶ月 | 72.5歳 |
猫年齢【11歳~15歳】
この時期は、人間に例えると「高年期」にあたります。
計算式
猫年齢×4+30=人間の年齢
猫年齢 | 人間年齢換算 |
11歳 | 74歳 |
11歳6ヶ月 | 76歳 |
12歳 | 78歳 |
12歳6ヶ月 | 80歳 |
13歳 | 82歳 |
13歳6ヶ月 | 84歳 |
14歳 | 86歳 |
14歳6ヶ月 | 88歳 |
15歳 | 90歳 |
15歳6ヶ月 | 92歳 |
猫年齢【16歳~20歳】
この時期は、人間に例えると「老齢期」にあたります。
計算式
猫年齢×3+45=人間の年齢
猫年齢 | 人間年齢換算 |
16歳 | 93歳 |
16歳6ヶ月 | 94.5歳 |
17歳 | 96歳 |
17歳6ヶ月 | 97.5歳 |
18歳 | 99歳 |
18歳6ヶ月 | 100.5歳 |
19歳 | 102歳 |
19歳6ヶ月 | 103.5歳 |
20歳 | 105歳 |
20歳6ヶ月 | 106.5歳 |
引用:アメショ ちゃちゃ丸 » 猫と人の年齢比較 /猫 アメリカンショートヘア ペット (zal.jp)
アメリカンショートヘアがかかりやすい病気・怪我
ここからは、アメリカンショートヘアを飼うにあたって知っておきたい「アメリカンショートヘアがかかりやすい病気・怪我」について紹介してきます。
健康に長生きするためには「早期発見・早期治療」がとても重要なので、異変を感じたら早急に動物病院を受診しましょう。
糖尿病
糖尿病とは、血液中の糖分を吸収する役割がある「インスリン」の機能が低下することにより、血液中にブドウ糖が増加してしまう病気です。
主な症状は「嘔吐」「体重減少」「元気がなくなる」「大量に水を飲み排尿をする」などがあります。
糖尿病はストレスが遺伝が関係しているといわれていますが「肥満体質」の猫もかかりやすい病気なので、日頃から「体重管理」を徹底しましょう!
尿石症
結石症とは、体内の「ミネラル成分」が集結して結晶や結石をつくってしまう病気。
「細菌感染」「体質」「ミネラルの多い食べ物」が原因だといわれていますが、とくに「シュウ酸カルシウム」が結石を作りやすい成分です。
結石症の症状は「頻尿」「血尿」「尿」などがあるので、これらの症状がみられた時には動物病院を受診しましょう!
慢性腎臓病
慢性腎臓病とは、肝臓の機能が低下することで、本来なら尿で出す「毒素」を排出できなくなってしまう病気です。
高齢の猫に発症しやすい病気で、腎臓の機能の2/3程度が失われてから症状があらわれるので、早期発見は難しいでしょう。
この病気を発症すると「多くの水を飲む」「尿が薄まり量が増える」「嘔吐」などの症状を引き起こし、悪化すると「尿毒症」になります。
慢性腎臓病の予防策は「人間の食べ物は与えないこと」「猫がたくさん水を飲めるようにする」ことを心がけましょう!
肥大型心筋症
肥大型心筋症とは、心臓が分厚くなることで、心臓の機能が低下してしまう病気です。
初期症状は少し心雑音がするくらいなので、ほとんどの方が気づかないでしょう。
進行していくと「食欲がなくなる」「呼吸困難」「血栓症」「元気がなくなる」「舌の色が青紫になる」「後ろ足が麻痺する」などの症状があらわれます。
上記のような症状が出た時は「緊急事態」なので、早急に動物病院を受診しましょう。
現在、肥大型心筋症の予防策は見つかっていないので、定期的に健康診断を受けてください!
アメリカンショートヘアを飼うにあったって必要な費用
ここからは、アメリカンショートヘアを飼うにあたって必要な費用について紹介していきます。
これから家族に迎え入れようと検討している方は、以下のことを参考にお金の準備をしましょう!
アメリカンショートヘアの価格
アメリカンショートヘアの平均価格は「5万~30万」で「血統書・被毛カラー・年齢」などによって価格は変動します。
以下の3つの手段から「アメリカンショートヘア」を迎えることができるので、検討してみましょう!
迎えいれる手段
- 血統書にこだわって選びたいなら「ブリーダー・キャッテリー」
- 店員さんと相談しながら選びたいなら「ペットショップ」
- 子猫にこだわらないなら「里親」
初期費用・必要なグッズ
アメリカンショートヘアを購入する以外に、揃えなければならない「必要最低限の費用」は以下のとおりです。
必要最低限の費用
- 猫用トイレ:2,000円
- 猫用シート:800円
- 猫砂:1,000円
- 食器:100円~500円
- キャリーバッグ:3,000円~5,000円
- 爪とぎ:1,000円
- 爪切り:500円~1,000円
- 猫用ベッド:2,000円~3,000円
- キャットタワー:3,000円~5,000円
- おもちゃ:300円~500円
合計19,800円
購入するメーカーや店舗によって価格は変わるので参考程度にご覧ください♪
家族に迎え入れたあとに必要な費用
アメリカンショートヘアと一緒に生活する上で必要になる費用は以下のとおりです。
キャットフード
種類によってキャットフードの価格はさまざまですが「安全性の高いもの」を選ぶようにしましょう。
ドライフードなら「1袋2千円~3千円」、缶詰タイプなら「1缶100円~500円」、パウチタイプなら「1袋100円~200円」のものが多いです。
「子猫用・成猫用・シニア用」など、飼い猫の年齢に合わせてキャットフードを選びましょう。
医療費
1回の診察代は「2,000円~3,000円」ですが、検査・手術をすると数十万かかる場合があります。
アメリカンショートヘアの1年間の医療費は「2万~14万」だといわれており、年齢を重ねるごとに高額になっていきます。
ワクチン代
ワクチンは猫の健康を守るためにとても必要なものなので、必ず年に1回接種するようにしましょう。
ワクチンの費用は動物病院や種類によって異なりますが、一般的な3種混合ワクチンだと「3,000円~6,000円」程度です。
アメリカンショートヘアはこんな人におすすめ!
アメリカンショートヘアと相性が良さそうな人の特徴は以下のとおりです。
アメリカンショートヘアと相性がいい人の特徴
- 集合住宅・マンションに住んでいる人
- 1人暮らしの人
- 多頭飼いをしている人
- 程よい距離感を保ちながら生活できる人
自分と相性が良さそうな「アメリカンショートヘア」を見つけよう!
おさらい
- アメリカンショートヘアは太りやすい体質なので「食事量」に気を付ける
- アメリカンショートヘアは穏やかな性格なので多頭飼いに向いている
- 他の猫種に比べてあまり鳴くことがないので集合住宅やマンションに住んでいる方におすすめ
とても綺麗な外見のアメリカンショートヘアは、とても賢く人懐っこい性格なので、初心者の方でも飼いやすい猫種です。
一緒に生活をしていく上で、飼い主さんと猫の相性はとても大切なので、家族に迎え入れる前にアメリカンショートヘアの性格の傾向について理解しておきましょう♪