猫を飼っている飼い主さんは、手軽に栄養バランスの良い食事がとれる「キャットフード」を与えている方が多いでしょう。
しかし、中には「毎日キャットフードだけでは味気ない」「キャットフードの添加物が気になる」と感じている方も少なくないはず!
そんな方におすすめしたいのが、使用している食材を飼い主さんが全て把握できる「猫用手作りご飯」です。
キャットフードに比べて少し手間がかかってしまいますが、愛情満点の手作りご飯を与えることで、愛猫とのコミュニケーションを深めることができるでしょう。
この記事では「手作りご飯簡単レシピ5選」と「手作りご飯のメリット」などを詳しく紹介していくので、ぜひ参考にしながら手作りご飯を作ってください♪
この記事を読んでわかるポイント
- 手作りご飯を与える3つのメリットがわかる
- 手作りご飯に最適な食材がわかる
- 猫に与えてはいけない食材がわかる
- 手作りご飯簡単レシピ5選がわかる
【Contents】
手作りご飯を与える3つのメリット
キャットフードには、猫が消化しにくい穀物が入っていたり、酸化防止剤などの添加物が入っている場合があります。
近年、上記のような理由から「手作りご飯を作ってあげたい」と考える飼い主さんが増えています。
しかし、手作りご飯のメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
ここからは「猫用手作りご飯のメリット」について紹介していきます。
猫の健康状態に適したご飯を与えることができる
手作りご飯は、猫の体調や病気など健康状態に合わせた「療法食」を与えることができます。
例えば、便秘気味の猫には水分を多く含んだご飯・減量中の猫には低カロリーのご飯など、その子に合った食事をあげれます。
また、猫の健康状態を考慮しながらご飯を作るので、自然と猫の観察力が身に付くでしょう。
そのため、少しの体調の変化にも気づくことができ、病気の早期発見にも繋がります。
ご飯を食べながら水分補給ができる
猫の身体は「60%~70%」水分でできていますが、積極的に水分補給をしない猫が多くいます。
体内に水分を補給しなければ、身体から排出される水分量も減少されるので、尿の濃度が濃くなり腎臓に負担がかかってしまいます。
また、体内の水分が足りず脱水症状を引き起こしてしまうと、内臓全体に障害を与えてしまうことも・・・
上記のことから「水分は猫にとって大事なもの」だということを知っていただけたと思います。
しかし、キャットフードには水分が約10%しか含まれていので、キャットフードだけで水分を補うことは難しいのです。
それに対して、手作りご飯は飼い主さんが水分量を調節することができるので、ご飯と一緒に簡単に水分補給をすることができます。
愛猫との関係を深めることができる
手軽に与えることができるキャットフードに比べて、手作りご飯は少し手間がかかってしまいます。
しかし、さまざまな手作りご飯を食べさせることで、愛猫の味の好み・体質・食べているご飯の量などを把握することができます。
キャットフードでは気づくことが出来なかったことも発見できるようになるので、手作りご飯を通じて愛猫とのコミュニケーションを深めることができるでしょう。
手作りご飯に最適な食材
手作りご飯を作る時に1番大切なことは「食材選び」です。
猫は肉食動物なので「動物性のたんぱく質」が中心の食べ物が望ましいとされています。
とは言っても「具体的にどんな食材を使用すればいいの?」と疑問を感じている方も多いでしょう。
ここからは「手作りご飯に最適な食材」について紹介していきます。
鶏肉
手作りご飯を作る時は「高タンパク質・低糖質」な鶏肉を使用することをおすすめします。
鶏肉は他の肉類と比べて低価格で購入することができるので、まとめ買いをして茹でてから保存しておくことをおすすめします。
また、シニア期の猫に与える場合には、挽肉を片栗粉やゼリーでとろみをつけるといいでしょう。
魚
以下の魚は、高タンパク質で「タウリン」が豊富に含まれているためおすすめの食材です。
(タウリンとは体を健康に保つのに必要なアミノ酸が多く含まれている栄養素)
タウリンが豊富な魚
- イワシ
- アジ
- カツオ
- マグロ
- サンマ
生魚には寄生虫がいることがあるので、必ず1度冷凍するか加熱してから与えるようにしましょう!
野菜
野菜にはビタミンや食物繊維が多く含まれているので、皮膚の健康維持や便秘解消などの効果が期待できます。
手作りご飯を作る時は「さつまいも・かぼちゃ・キャベツ・ニンジン」を、調味料を一切加えずに茹でてから使用しましょう。
玉ねぎ・長ネギなどのネギ類は絶対に与えてはいけません!
猫に与えてはいけない食材
上記では、手作りご飯に最適な食材を紹介しましたが、ここからは、反対に「絶対に与えてはいけない食材」について解説していきます。
猫が与えてはいけない食材を把握せず、中毒症状が起きてしまい愛猫の命が危険にさらされることは絶対に避けなければいけません。
猫の安全を守ることも飼い主の大きな役目なので、しっかりと「食べてはいけない食材」を把握しておきましょう!
ネギ類
玉ねぎや長ネギなどのネギ類には、血液中のヘモグロビンを破壊してしまう成分が含まれています。
この成分は加熱しても消滅することはないので、猫が食べてしまうと「貧血」になる可能性があります。
そのため、玉ねぎがみじん切りハンバーグやネギ類を煮込んだスープなども絶対に与えないように注意してください。
チョコレート
カカオに含まれているテオブロミンという成分を食べると、猫は中毒症状を引き起こす可能性があります。
少量でも口にしてしまうと危険なので、絶対に手の届かない場所に保管しておきましょう!
生の海老・貝・イカ・タコ
生の海老・貝・イカ・タコには、ビタミンB1を分解する酵素チアミナーゼが含まれています。
しかし、チアミナーゼは過熱すると消滅するので、加熱調理したものなら少量であれば与えても大丈夫です。
それでも心配だという方は、絶対に与えなければいけない食材ではないので、与えない方が無難でしょう。
【オススメ】簡単レシピ5選
ここからは「料理は苦手」という方でも簡単に作れる「おすすめレシピ5選」を紹介していきます。
必要な材料・作業工程を詳しく紹介していくので、以下のことを参考に手作りご飯に挑戦してみましょう!
つゆだく親子丼
猫が大好きな「鶏むね肉」が入っているので食いつき抜群レシピです!
必要な材料
- 茹でた鶏むね肉:10g(ゆで汁は捨てない)
- 茹で卵:約3分の1個
- 茹でたブロッコリー:約3分の1房(約0.5g)
「つゆだく親子丼」の調理手順は以下のとおりです。
つゆだく親子丼
- 茹でた鶏肉を5mm~1cm角弱に包丁で切る
- 茹で卵をフォークなどで潰す
- 茹でたブロッコリーをみじん切りする
- 1食分のキャットフードをお皿に入れて、冷ました「1~3」をトッピングする
- 猫が食べる前に冷ました鶏のゆで汁を「4」にかけて完成!
バクダン丼
材料を刻むだけの簡単レシピなので「料理が苦手な方」におすすめです♪
必要な材料
- マグロ(刺身用):10g
- 茹でたオクラ:1本
- 納豆:2.3粒
「バクダン丼」の調理手順は以下のとおりです。
バクダン丼
- マグロを包丁で細かく叩くように刻んでいく
- 茹でたオクラを冷ましてからマグロと同様に包丁で刻んでいく
- 粒が大きい納豆は細かく刻んでおく
- 1食分のキャットフードをお皿に入れて「1~3」をトッピングして完成♪
牛肉のカルパッチョ風
オシャレで少し贅沢なレシピなので、誕生日やお祝い事の時にピッタリです♪
必要な材料(4kg程度の猫2食分)
- 牛肉赤身薄切り:70~80g
- 野菜:20~30g(さつまいも・ニンジン・ニンジン葉・きゅうり・椎茸・絹さや・ひじき・ゴマ)
- 葛(入れても入れなくてもOK)
「牛肉のカルパッチョ風」の調理手順は以下のとおりです。
牛肉のカルパッチョ風
- 野菜を茹でて食べやすい大きさに潰すかみじん切りをする
- 牛肉赤身薄切りはミンチかかそぎ切りにして葛に絡ませる
- 「1.2」を混ぜ合わせてお皿に盛り付ければ完成♪
具だくさんスープ
食欲がない子やシニア期の猫にピッタリなレシピです♪
必要な材料
- 魚・肉(鶏肉、ささみ、マグロ等なんでも可)
- 野菜(さつまいも・かぼちゃ・キャベツ・ニンジンなど)
- きのこ(椎茸・エノキ)
- 鰹節
「具だくさんスープ」の調理手順は以下のとおりです。
具だくさんスープ
- 魚や肉は食べやすいように細かく刻んで、野菜・きのこはみじん切りにする
- 鰹節で出汁を取り「1」の食材が柔らかくなるまでじっくりと煮る
- 猫が食べられる人肌程度まで冷ませば完成♪
ハンバーグ
他のレシピに比べて少し手間はかかりますが、栄養満点ご飯なので成長期の猫におすすめレシピです。
必要な材料
- ミンチ(種類は何でもOK)
- 野菜(さつまいも・かぼちゃ・キャベツ・ニンジン)
- きのこ(椎茸・ニンジン)
- 溶き卵
- オリーブオイル
- チーズ少々
「ハンバーグ」の調理手順は以下のとおりです。
ハンバーグ
- 野菜・きのこは食べやすいように細かく刻む
- よくこねたミンチの中に「1」と溶き卵を少量入れて、混ぜ合わせる
- ハンバーグのたねが作れたら、熱したフライパンにオリーブオイルを投入する
- 食べやすい大きさに形成したハンバーグを両面軽く焼き目が付くまで焼く
- ハンバーグに火が通ればチーズを少量トッピングして完成♪
愛猫のために「栄養満点」な手作りご飯を作ろう!
おさらい
- 手作りご飯を調理する時は猫が食べやすいサイズに細かく刻む
- 野菜類は基本的に火を通し柔らかい状態にしてから与える
- 便秘気味・肥満気味の猫には手作りご飯がおすすめ!
キャットフードに比べて、手作りご飯は手間がかかってしまいますが、自分が作ったご飯を愛猫が美味しそうに食べてくれる姿を見ると、とても嬉しくなりますよね。
毎日手作りご飯を与えることが難しそうな方は、週に1回~2回時間に余裕がある時に作ってあげるといいでしょう。
猫の安全を守るために、この記事を参考にしながら「食べていい食材」「食べてはいけない食材」を理解し、栄養満点な手作りご飯を作ってください♪