愛犬と一緒に生活していると、愛犬がお腹を天井に向けて寝ていたり、足を伸ばしてスーパーマンのような状態で、寝ているところを見かけたことはありませんか?
筆者の愛犬も身体を丸めて寝ていたり、仰向けの状態でイビキをかきながら、寝ている場面をよく目にします。
実は、そんな愛犬の寝方にはたくさんの意味があり、寝方を見れば愛犬のことをもっと深く知ることができます!
そこで、今回は「愛犬の寝方からわかる性格や心理」や「犬の睡眠」について徹底解説します。
この記事を読んでわかるポイント
- 犬の寝方から性格と心理がわかる
- 犬の平均睡眠時間と睡眠不足の危険性がわかる
- 良質な睡眠を確保するための快適な環境がわかる
【Contents】
7つの寝方からわかる犬の性格と心理
犬には、大きく分けて7つの寝方があります。
寝方からわかる「犬の性格や心理」を理解して、もっと深く愛犬のことを知りましょう!
1.うつ伏せで寝る
「うつ伏せ」は犬が1番よくする体勢なので、普段から見かける機会が多いのではないでしょうか?
「ふせ」に近いこの体勢は、何かあったらすぐに起き上がれるように警戒しながら寝ています。
そのため、この状態で寝ている時は「レム睡眠」が多く、犬は熟睡できていないので疲れはとれていません。
また、毛の少ないお腹部分を床につけて寝ることで、体温が逃げるのを防ぎ、弱点のお腹を隠して守っています。
こんな方におすすめ
- 警戒心が強くしっかり者
- 臆病で怖がり
- 手足を伸ばしてスーパーマン状態になっているなら、元気いっぱいの活発タイプ
2.仰向けで寝る
犬の急所である「お腹」を見せるとても無防備な姿で、リラックス全開!
仰向けで寝ることで、おへそが天に向かって見えていることから「ヘソ天」とも呼ばれています。
とてもリラックスして、安心して寝ている状態なので、警戒心は全くありません。
しかし、それだけ飼い主さんや家族のことを信頼し、家の中が安全な場所だと認識しています。
また、仰向け寝の中でも、顎を上げて手足が天井に向けて伸ばしている姿勢は、最高潮にリラックスできている状態だといわれています。
そんな寝方をしている愛犬の姿を見ると、こちらまで幸せな気分になれます!
仰向け寝をする犬はこんな性格
- おおらかな性格
- 警戒心があまりない
- 器が大きい大物タイプ
3.横向きで寝る
横向きで寝る体勢は、犬にとって非常に楽な体勢であり、疲れた身体を休めるのに最適な寝方であると考えられています。
犬がこのような楽な体勢で寝る時は、リラックス状態の表れで、安心して熟睡している場合が多いです。
この体勢で寝ている犬を、呼びかけても反応しない場合は、深い眠りについているので、そっとしておいてあげましょう。
また、体温が高く身体を冷やしたい時にも同じ姿勢をとるので、横向きで寝ながら「ハアハア」と息をしていたら犬が暑い証拠です。
熱中症にならないよう部屋の温度を見直し、犬が過ごしやすい環境を整えましょう!
横向け寝をする犬はこんな性格
- 忠誠心が強い
- 穏やかで少し臆病
- 恥ずかしがり屋
4.丸くなって寝る
犬が丸くなって寝ている状態が、アンモナイトに似ていることから「ワンモナイト」とよばれることもある寝方です。
この体勢で寝ることで、寒さから身を守り、体温を逃がさないようにしています。
また、何かに警戒している時にこの寝方をすることが多く、身体を丸めることで急所のお腹や走るための足を守っています。
「包まれながら寝たい」「温もりを感じながら寝たい」という甘えん坊な犬も、この体勢で寝る傾向があります!
丸くなって寝る犬はこんな性格
- 甘えん坊で寂しがり屋
- 優しくてお利口さん
- 警戒心が強い
5.おもちゃと寝る
犬は自分の匂いがついてる物に、安心感を抱きます。
そのため、おもちゃと一緒に眠るのは「自分の気持ちを落ち着かせたい」という気持ちの表れで、人間が抱き枕を抱えて寝ることで安心できるのと、同じような心理状態です。
また、おもちゃで遊び疲れて、そのまま一緒に寝てしまうというパターンも考えられます。
おもちゃと寝る犬はこんな性格
- 甘えん坊で寂しがり屋
- 遊ぶことが大好きな活発タイプ
- 比較的成犬になると減ってくる
6.飼い主さんと寝る
犬が飼い主さんと一緒に寝るということは「信頼している」という証拠です。
とくに、犬の弱点のお尻を飼い主さんに向けて寝ている場合は、非常に心を開いているといえます。
また、犬が少し寒いと感じていると、飼い主さんに身体を密着させて温まろうとします。
この行動は、犬の祖先が巣の中で、仲間の犬と身を寄り添って暖をとっていた名残が残っているのでしょう。
飼い主さんと寝る犬はこんな性格
- 飼い主さんのことを信頼している
- 忠誠心が強い
- 仲間意識が強い
7.狭い場所で寝る
犬は狭い場所や、部屋の隅っこで寝ることがとても多いです。
これは、性格や心理状態が関係しているというよりは、生まれながらもつ「犬の本能」でしょう。
犬の祖先は、小さい巣穴の中で睡眠をとっていたので、犬は狭く薄暗い場所で寝ると落ち着くという習性があります。
そのため、狭く暗い場所は犬にとっては安心する場所なので、睡眠をとるには最適な場所だといえるでしょう。
狭い場所で寝る犬はこんな性格
- 自立心が強い
- 警戒心が強くしっかり者
犬が寝てばかりいる時は注意が必要!
犬が平均睡眠時間以上に寝ている場合は、病気の可能性があります。
ここでは、犬の平均睡眠時間や考えられる病気について紹介します。
犬の平均睡眠時間
人間の成人に必要な睡眠時間は「6~8時間」とされていますが、犬に必要な睡眠時間はどのくらいでしょうか?
一般的には犬の総睡眠時間は「1日の半分以上・約12~18時間」とされていますが、年齢や環境によってさまざまです。
- 子犬【0~1歳】:1日約18~19時間と長く、眠りがとても深い
- 成犬【1~7歳】:1日約12~15時間で、大型犬の方が長い傾向
- シニア犬【8歳~】:子犬や成犬に比べて疲労回復に時間がかかるので、1日約18~19時間の睡眠が必要
【考えられる病気】1.ストレス
まず考えられる原因は「ストレス」です。
犬は、ストレスが溜まると熟睡することができず、結果的に浅い睡眠しかとれなくなってしまいます。
そのようなことにならないように「十分にコミュニケーションをとっているか」「叱りすぎていないか」などを、もう一度見直しましょう!
【考えられる原因】2.甲状腺機能低下症
「甲状腺機能低下症」とは、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなることで、体のさまざまな機能が鈍くなってしまうという病気です。
甲状腺機能低下症は犬種問わず発症する病気で、寝ている時間が増えたり、身体の動作が鈍ったりします。
これが悪化すると、意識障害が生じてしまい、最悪の場合は死に至るケースも。
少しでも症状が当てはまる場合は、すぐ病院に連れて行きましょう!
【考えられる原因】3.クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
「クッシング症候群」とは、シニア犬に発症しやすい病気です。
筋肉が少しづつ衰えてきて、散歩や運動を嫌がるようになってきます。
また、それと同時に睡眠時間も増えていき、、お腹が膨らんだり、食欲の増加、皮膚が薄くなるなどの症状がみられます。
犬が睡眠不足になるとどんな影響がおこる?
上記では、「平均睡眠時間以上寝ている犬には注意が必要だ」と紹介しましたが、反対に十分な睡眠時間が足りてない場合にも、犬の健康状態に悪影響を及ぼすことがあります。
ここでは、「犬が睡眠不足になるとどのような影響がおこるのか」を解説していきます。
犬が適度な睡眠時間を確保できるように、環境を整えてあげましょう!
3つの影響
- 犬の性格が変化する可能性がある
- 寿命が縮まる可能性がある
- 食欲や免疫力が下がる
犬の性格が変化する可能性がある
犬が睡眠不足になるとストレスを抱えてしまい、飼い主の指示を聞かなくなったり、攻撃的な性格になってしまう場合があります。
また、反抗的な態度をとってきたり、怒りっぽい性格になったら、飼い主さんが注意してしつけましょう。
問題行動を起こすこともあり、無駄吠えしたり、ごみ箱の中身を散らかしたり、家具に嚙みついたりする場合も・・・
こういった問題行動には「睡眠不足」が大きく関係している場合が多いです。
寿命が縮まる可能性がある
犬も人間と同じように「睡眠」はとても大切な休息時間です。
身体や頭、そして精神をしっかり休めることで、健康維持をすることができます。
十分に睡眠がとれないと、犬の身体と精神に悪影響を及ぼすので、寿命が縮んでしまう可能性も・・・
そのようなことにならなためにも、良質な睡眠時間を確保する必要があります。
食欲や免疫力が下がる
睡眠不足の影響で、食欲が落ちたり、免疫力が落ちてしまう可能性が考えられます。
もし、この状態が長く続いてしまうと、他の病気を発症してしまう場合もあるので、早めの対処が肝心です!
小さな体調不良から大きな病気に繋がる危険性もあるので、下痢や嘔吐がある場合には、早急に獣医師さんに相談しましょう。
犬の快適な睡眠を確保するためには
犬にとって「睡眠が大切だ」ということはわかりましたが、犬が良質な睡眠をとるためには「快適な環境」を作ってあげなければいけません。
ここでは、犬が快適な睡眠をとれるように抑えておきたい3つのポイントを紹介します!
3つのポイント
- 犬用のベッドを用意する
- 犬にとって快適な温度に設定する
- 適度な運動をさせる
1.犬用のベッドを用意する
犬がリラックスして熟睡できるような、フカフカのベッドを用意しましょう。
犬用ベッドには「ドーム型」「カドラー型」「マット型」などさまざまなタイプがあるので、愛犬の性格や大きさに適したベッドを選ぶことが大切です。
また、ベッドの位置は家族が集まるリビングに置いてあげるといいでしょう。
犬は家族と過ごす時間が大好きなので、家族を眺めることができるリビングは、安心して眠りにつくことができます。
また、おすすめの犬用ベッドを知りたいという方は、下記の記事をご覧ください!
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2.犬にとって快適な温度に設定する
犬が快適な睡眠を確保するには「快適な温度に設定する」ということが重要です。
犬にとっての適温は、犬種や年齢によって異なりますが、子犬やシニア犬は体温調節が上手にできないので、飼い主さんが温度管理をしっかりしてあげましょう!
【犬が快適に過ごせる気温】
シングルコートの犬種 | 夏:22℃~25℃ | 冬:20℃~25℃ |
ダブルコートの犬種 | 夏:23℃~26℃ | 冬:19℃~23℃ |
3.適度な運動をさせる
運動不足でエネルギーを発散できないと、体力が余ってしまい、良質な睡眠がとれない可能性があります。
良質な睡眠を確保するためには、愛犬に合った適度な運動をさせる必要があります。
もし、運動量が足りな場合には、休日にドッグランで走らせたり、おもちゃを使って一緒に遊んだりして、運動不足を解消させてあげましょう!
「運動不足に役立つおもちゃを知りたい」という方は、下記の記事をご覧ください!
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犬があくびをしている時は眠たいサイン?
上記で紹介した「犬の寝方からわかる犬の性格と心理」を読んで、愛犬のことを少し理解できたのではないでしょうか?
さらに、愛犬のことをよく知るために、ここからは「犬があくびをする理由」について紹介します。
犬があくびをする5つの理由は以下のとおりです。
犬があくびをする5つの理由
- 眠気を感じている
- ストレスを感じている
- 飼い主さんのあくびがうつった
- 病気や不調のサイン
- 自分の興奮状態を抑えている
1.眠気を感じている
犬も人間と同じように、眠たい時にあくびをします。
眠気を感じると脳の働きが鈍ってくるので、あくびをして多く酸素を取り入れて覚醒を促します。
2.ストレスを感じている
あくびは犬の代表的な「ストレスサイン」といわれており、犬がストレスを感じているか見極めることができる大切なポイント。
病院やカットサロンに見られるあくびは、ストレスや緊張からきている場合が非常に多いです。
ストレスによって、病気に繋がる可能性もあるので、飼い主さんが注意して観察してあげましょう。
3.飼い主さんのあくびがうつった
「他の人のあくびを見ていたら、自分にもあくびがうつった」という経験をしたことはありませんか?
犬もそれと同じように、人のあくびがうつることがあります。
また、東京大学の研究結果によると「犬にとって身近な人の方がうつりやすい」ということが証明されています。
参考:人からイヌにうつるあくびと共感性 | 東京大学 (u-tokyo.ac.jp)
4.病気や不調のサイン
犬がいつもよりあくびが増えている時に、考えられる病気としては、うつ病やてんかん、低血糖症、貧血などの可能性があります。
また、あくびだけではなく、下記のような症状がみられる場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう!
- 元気や食欲がない
- 嘔吐や下痢をしている
- ふらついている
- ぐったりして寝ている
- 顎が震えている
5.自分の興奮状態を抑えている
自分の緊張や興奮を抑えたい時に、あくびをしてリラックスしようとしています。
ご飯や散歩の時間にあくびをするのは「嬉しい」という興奮状態を抑えるためです。
「犬のあくびについて詳しく知りたい」という方はこちらの記事をご覧ください!
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愛犬の気持ちを理解しよう!
おさらい
- 平均睡眠時間以上寝ている場合は病気の可能性がある
- 睡眠不足は犬の身体に悪影響を及ぼす
- 犬にとって良質な睡眠を確保できるように快適な環境を与えることが大切
愛犬の寝方やあくびなどから、愛犬の性格や心理を知ることができます。
犬の性格や心理を理解することで、さらに愛犬との信頼関係を築くことができ、共同生活も楽しくなるはずです!
大事な愛犬のために、安心して快適な睡眠を確保できるよう、飼い主さんが環境を整えてあげましょう。