冬の寒い季節になると「愛犬に暖かい服を着せてあげたい」と考える飼い主さんも多いでしょう。
しかし、いざ愛犬の服を選ぶ時「愛犬に合うサイズはどれだろう?」と悩んだ経験はありませんか?
犬の服のサイズには、人間と同じようにたくさんの種類があり、犬に合ったサイズの服を選ばなければ、怪我に繋がる原因にもなります。
そこで、今回は愛犬にピッタリの服を選ぶために「服のサイズを測る方法」と「服を着るメリットや選び方」について紹介します♪
この記事を読んでわかるポイント
- 服のサイズの正しい測り方がわかる
- 愛犬に合った服のサイズがわかる
- 服を着る「メリット・デメリット」がわかる
【Contents】
服のサイズの正しい測り方
犬のサイズを測る場所は「首回り・胴回り・背丈」の3つです。
測り方は犬種問わず「小型犬~大型犬まで同じ」で、犬が四つん這いの状態で測りましょう!
必要なもの
犬のサイズを測れる巻き尺を用意しましょう
首回りの測り方
首回りは、首の根元の1番太い部分(首輪をしている位置)を巻き尺で測りましょう。
もし、犬が動き回って測るのが難しいのなら、首輪で計測することも可能です。
首輪を使った計測方法は、首輪の位置が首の付け根にくるように調節し、その首輪を外して長さを測ると「首の長さ」がわかります。
胴回りの測り方
胴回りの測り方は、前足の付け根あたり(1番太い場所)をグルっと背中一周測ります。
洋服選びにおいて1番重要なサイズは「胴回り」なので、正確に測定しましょう。
背丈の測り方
着丈は首輪をつける位置の1㎝下から、尻尾の付け根部分の長さ背骨に沿って測ります。
犬の姿勢などで計測に誤差が出る場合がるので、3回程度測ってその平均値をとると、より正確な寸法を知ることができます。
犬の服のサイズ表
犬の服は「S・M・L」表記で分けられているものと「1号・2号・3号」と分けられているものがあります。
愛犬の「首回り・胴回り・背丈」を計測することができたら、そのサイズに合う服のサイズを選びましょう!
ここからは、2つのサイズ表を紹介していくので、服を購入する時の参考にしてください♪
S/M/L・・・表記のサイズ表
S/M/L・・・表記のサイズ表は以下のとおりです。
サイズ表
サイズ | 背丈【cm】 | 胴回り【cm】 | 首回り【cm】 | 体重目安【㎏】 |
XS | 18~20 | 28~30 | 18~ | 1.8~2.3 |
S | 21~23 | 31~34 | 21~ | 2.2~2.8 |
M | 24~26 | 35~38 | 24~ | 2.8~3.8 |
L | 27~29 | 39~42 | 27~ | 3.6~5.3 |
2L | 30~32 | 43~46 | 31~ | 5.0~7.0 |
3L | 34~36 | 47~52 | 33~ | 7.0~9.0 |
4L | 36.5~38.5 | 53~56 | 35~ | 10.0~13.0 |
5L | 40~42 | 57~60 | 37~ | 14.0~17.0 |
6L | 43.5~45.5 | 61~64 | 39~ | ~23.0 |
7L | 47~49 | 65~68 | 41~ | ~25.0 |
DM | 30~32 | 39~42 | 27~ | 4.5~6.0 |
FB | 27~29 | 48~53 | 34~ | 8.5~11.0 |
FB-2 | 27~29 | 48~53 | 34~ | 8.5~11.0 |
FB-M | 30~32 | 54~60 | 39~ | 11.0~14.0 |
大型S | 47~49 | 65~68 | 45~ | 22.0~27.0 |
大型M | 52~54 | 71~74 | 50~ | 27.0~32.0 |
大型L | 57~59 | 77~80 | 54~ | 32.0~38.0 |
引用:calulu
1号/2号/3号・・・表記のサイズ表
1号/2号/3号・・・表記の服のサイズ表とサイズ別の対応犬種は以下のとおりです。
1号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
1号 | 20㎝ | 25㎝~29㎝ | 17㎝~19㎝ |
1号サイズに対応している犬種
パピヨン・チワワ・カニヘンダックス・マメ柴・ポメラニアン・トイプードル etc...
2号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
2号 | 23㎝ | 29㎝~36㎝ | 19㎝~23㎝ |
2号サイズに対応している犬種
チワワ・ヨークシャーテリア etc...
3号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
3号 | 27㎝ | 36㎝~42㎝ | 22㎝~27㎝ |
D3号 | 32㎝ | 37㎝~43㎝ | 22㎝~27㎝ |
3号サイズに対応している犬種
トイプードル・ポメラニアン・ヨーキー・マルチーズ・パピヨン etc...
D3号サイズに対応している犬種
ミニチュアダックスフンド etc...
4号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
4号 | 31㎝ | 42㎝~47㎝ | 27㎝~30㎝ |
D4号 | 36㎝ | 42㎝~48㎝ | 26㎝~30㎝ |
4号サイズに対応している犬種
トイプードル・マルチーズ・パグ・シーズー・ウエスティ・ミニチュアシュナウザー・ジャックラッセルテリア etc...
D3号サイズに対応している犬種
ミニチュアダックスフンド etc...
5号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
5号 | 35㎝ | 47㎝~53㎝ | 30㎝~33㎝ |
5号サイズに対応している犬種
コッカースパニエル・パグ・シーズー・ジャックラッセルテリア・ウエスティ・ミニチュアシュナウザー・ビションフリーゼ・柴犬・ビーグル etc...
6号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
6号 | 39㎝ | 53㎝~59㎝ | 33㎝~36㎝ |
6号サイズに対応している犬種
ウエスティ・ミニチュアシュナウザー・キャバリア・ビーグル・柴犬・バセットハウンド etc...
7号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
7号 | 45㎝ | 59㎝~65㎝ | 36㎝~41㎝ |
7号サイズに対応している犬種
ダルメシアン・ボクサー・シェルティー・ブルテリア・ラブラドールレトリバー etc...
8号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
8号 | 50㎝ | 66㎝~71㎝ | 40㎝~44㎝ |
8号サイズに対応している犬種
ラブラドールレトリバー・ゴールデンレトリーバー etc...
9号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
9号 | 56㎝ | 72㎝~77㎝ | 44㎝~48㎝ |
9号サイズに対応している犬種
ラブラドールレトリバー・ゴールデンレトリーバー・シェパード etc...
10号のサイズ
サイズ | 着丈 | 胴回り | 首回り |
10号 | 60㎝ | 78㎝~85㎝ | 48㎝~53㎝ |
10号サイズに対応している犬種
ゴールデンレトリーバー・シェパード・バーニーズマウンテンドッグ etc...
引用:Various
デザインやメーカーによって多少の誤差が生じる場合があります。
犬の服のサイズ選びが不適切だとどうなる?
適切ではないサイズの服を購入してしまうと、せっかく買ったのに着られないということがあります。
また、何とか着せられたとしても「大きすぎる服・小さすぎる服」を無理やり着せることで、弊害が生じることも考えられます。
そこで、ここからは「サイズが合っていない服を着せると、どんな問題が生じるか」について紹介します。
4つの問題
- 服を着ることを嫌うようになる
- 転倒して怪我をしてしまう
- 摩擦をおこして皮膚炎になる可能性がある
- 服の目的をはたせない
1.服を着ることを嫌うようになる
私たち人間も、サイズが合っていない窮屈な服や大きすぎる服を着させられると、不快に感じてしまうでしょう。
犬も同じように、不適切なサイズの服を着させられると不快感じて、服を着ることが嫌になってしまいます。
服を着ることが嫌になってしまうと「防寒対策」「病気予防」の目的で服を着させる必要がある時に、着ることができなくなってしまう可能性も・・・
そうならないために「服=不快」というイメージをつけさせないようにしましょう。
2.転倒して怪我をしてしまう
不適切なサイズの服を着せると、転倒して怪我をしてしまう可能性があるので大変危険です。
とくに大きすぎるサイズの服を着させると、犬が歩く時に手足の爪や指が服の袖に引っかかってしまい怪我に繋がります。
また、大きすぎるサイズの服を着せるために、足先を輪ゴムで留めることは絶対にしてはいけません。
犬の皮膚に輪ゴムが擦れたり食い込んで、怪我をしてしまう恐れがあります。
3.摩擦をおこして皮膚炎になる可能性がある
犬の体に対してサイズが小さすぎる服を着せると、服の繊維と皮膚や被毛が擦れて「皮膚炎」を引き起こす原因になります。
とくに、よく擦れやすい箇所は「前肢の付け根の脇の部分」で、歩くたびに服と皮膚が擦れて「擦り傷」になる可能性も・・・
痛い経験をしてしまうと服に対して「不快なイメージ」がつくので、服を着ることがトラウマになってしまう場合もあるでしょう。
4.服の目的をはたせない
防寒対策のために服を着せる場合には、体にフィットしている物を選ぶことが大切です。
しかし、ブカブカの大きすぎる服を選んでしまうと、袖の間から風が入ってしまい、防寒着の役割をはたすことができません。
犬に服を着せるメリット・デメリット
「犬には被毛があるので服を着せなくても暖かい」「服を着せるのはかわいそうだ」という意見もありますが、犬が服を着るメリットはあるのでしょうか?
ここからは、犬が服を着る「メリット・デメリット」を紹介していきます。
メリット・デメリットを理解して、愛犬に服を着せるかどうか判断しましょう♪
犬が服を着るメリット
犬が服を着るメリットは以下の通りです。
夏に服を着せる2つのメリット
夏に服を着せることで「紫外線予防」と「熱中症対策」の効果が期待できます。
「短毛種・皮膚がデリケート」な犬にはとても気になる「紫外線」ですが、服を着せることで紫外線から皮膚を守れます。
また、小型犬やコーギー・ダックスフンドなどは足が短いので、アスファルトの照り返しを強く受けてしまいます。
しかし、服を着せることで照り返しのダメージを軽減するので「熱中症対策」にもなるでしょう。
2つ目のメリットは、服を着せることで「虫よけ」の効果が期待できます。
夏の季節には蚊・ダニ・ノミがピークに発生する時期ですが、服を着せるだけで虫から皮膚を守れます。
また、虫よけスプレーを使用する際に「直接犬の皮膚につくのは心配」という方は、犬の服に拭きかければOKです!
夏の地面が暑い時期はアスファルトを避けて、草むらや土の上を散歩させる方が多いですが、草むらには引っ付き虫など犬に付着するものがたくさんあります。
犬に服を着せることで、上記のことも防止できるでしょう。
冬に服を着せる2つのメリット
小型犬や日本より暖かい原産国の犬は、とても寒さに弱いので防寒対策が必要です。
冬用の服は防寒効果に優れているものも多く、室内から外に出る時に着せることで「ヒートショック対策」にもなります。
また、体温調節の機能が低下しているシニア犬にも、服を着せて防寒対策をしてあげるといいでしょう。
2つ目のメリットは「雨や雪の汚れ防止」です。
犬は体が汚れたり濡れたりするのを嫌う傾向にあるので、レインコートを着せることで汚れ防止になります。
また、濡れることで犬が風邪をひいてしまう可能性もあるので、犬の健康を守るためにも着せておいた方がいいでしょう。
抜け毛防止
犬に服を着せることで「抜け毛予防」になります。
近年、ドッグカフェが増えてきていますが、そのような「公共施設」では抜け毛予防はマナーです。
お店のルールで「服着用」が決められているところもあるので、予め確認していた方がいいでしょう。
動物を飼っていない方・苦手な方にとっては、犬の毛が洋服などにつくと不快に感じてしまいます。
周囲の方に配慮し、全ての人が快適に過ごせるように、犬に服を着せて抜け毛の予防をしましょう。
病気予防
犬に服を着せると、急激な体温の低下を防ぐことができるので「病気予防」になります。
また、皮膚トラブルを抱えている「皮膚が弱い犬」に服を着ることで、薬を塗った箇所を舐めてしまうことも防げるので効果的♪
犬が服を着るデメリット
犬が服を着るデメリットは以下の通りです。
犬によって服を着せることでデメリットになる場合があるので、愛犬に服は必要かどうかを考えましょう!
ストレスになる可能性がある
本来、犬は服を着用せずに生活する動物なので、服を着ることは自然なことではありません。
そのため、犬が服を着ることで不自由に感じているなら「ストレス」の原因になるでしょう。
犬に服を着せるなら、飼い主さんが責任を持って子犬の頃から慣れさせる必要があります。
誤食の危険性がある
装飾品が多い服は、犬が誤食してしまう危険性があります。
そのため、装飾品がついている服を着せる場合には、必ず飼い主さんの目の届く範囲で着せましょう。
装飾品がたくさんついている服もかわいいですが、安全性を優先して「犬に着せやすく動きやすいもの」を選ぶことが大切です。
体温調節の妨げになる可能性がある
前述したように、小型犬や寒さに弱い犬種に服を着せることで「防寒対策」になります。
しかし、狩猟犬だった犬種や大型犬に服を着せると、必要以上に体温が上昇してしまうので注意が必要です。
犬は自分で服を着たり脱いだりすることができないので、夏の暑い日に服を着せたままにすると「脱水症状」になってしまいます。
そのため、犬に服を着せる時は着せて満足するのではなく、犬の体調に合わせていつでも脱がせられるようにしましょう。
犬に服を着せる手順と脱がし方
ここからは、簡単な「犬の服の着せ方・脱がし方」について紹介していきます。
まず、犬に服を着せる前に、以下の2つの物を用意しましょう♪
用意するもの
- 犬の服
服を着ることに慣れていない場合は「ノースリーブの服」から始めましょう - おやつ【ご褒美】
手・首を通すごとに、おやつを与えて「服=いいことがある」というイメージを覚えさせましょう
服を着させる手順
犬に服を着させるの手順は以下のとおりです。
犬に無理矢理着させようとすると、ストレスに感じてしまうので、犬のペースに合わせて徐々に慣れさせていきましょう♪
step
1首を通す
首を通す穴を手繰り寄せ、首が通りやすいように準備します。
穴の向こう側からおやつを与えて、食べている間に首を通しましょう。
首が通せたら、もう一度おやつをあげてください。
服に慣れるまでは、この方法で繰り返して覚えさせましょう♪
step
2前足を通す
片方の前足を穴に通すことができたら、一旦おやつをあげます。
そして、もう片方の足も穴に通すことができたら、もう1回おやつをあげてください。
この時、犬の足の内側にある「狼爪」という部分が引っかからないように注意!
step
3服を伸ばして整える
首・足を穴に通すことができたら、裾を少し伸ばして整えてあげれば完成♪
最後に「犬が歩きにくくしてないか・痛そうにしているところはないか」などを確認しましょう!
服を脱がせる手順
服を脱がせる手順は以下のとおりです。
step
1足から脱がす
服を着せる時と逆の手順で脱がしていきます。
犬が痛くないように足を優しく折りたたみ、足を穴から抜いて服を脱がしていきましょう。
ここでも、足が片方脱げるたびに「おやつ」をあげてください♪
step
2首を通す
犬がおやつを食べている間に、首の部分を脱がし、最後にご褒美のおやつをあげて完了です!
愛犬に適した「サイズ・用途」の服を選ぼう!
おさらい
- 服を着るメリット・デメリットを理解し、愛犬に合うかどうかを考える
- サイズ選びを間違えると「怪我」の原因になる
- 服を選ぶ時は「犬が動きやすく着やすい服」を優先的に選ぶ
犬が服を着ている姿はとてもかわいいので、たくさんの服を揃えたくなります。
しかし「サイズが合っていない服」「装飾品が多く動きにくい服」を着せると、犬にとって大きなストレスに感じてしまいます。
そのため、服を購入する時はデザイン重視ではなく、まずは「犬がストレスに感じないもの」を基準に選ぶようにしましょう。